定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和7年11月13日(木)

午前1000分 〜 午前11時30分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 宮崎、竹部、野村、秋吉、相星各委員

楠長官、太刀川次長、森元官房長、山田生活安全局長、早川交通局長、筒井警備局長、逢阪サイバー警察局長、飯濱技術総括審議官

松田審議官(刑事局担当)

小笠原審議官(国際担当)、片倉首席監察官

 

第3  議 事

1 議題事項

(1)人事案件について

   人事評価を実施した。

 

(2)監察の取扱い事案について

首席監察官から、沖縄県警察の被留置者自殺事案に関し、同県警察の地方警務官を本部長訓戒とする予定である旨の説明があり、原案どおり了承した。

宮崎委員より、「留置場の管理については、数年前に不適正事案が続発した際に全国へ通達を発出するなどしてかなり厳しく指導を行ってきたはずだが、規則と実態が乖離していないか、全国的にもう一度見直すといった措置は考えているのか」旨の発言があり、首席監察官から、「今回の事案は、留置業務担当者らが非常に忙しい実態にあったものの、上司がそれを把握しておらず、巡視や巡回が形骸化していた。今回の事案を踏まえ、幹部にしっかり業務管理を行うよう指導を徹底してまいりたい」旨の説明があった。

 

(3)五代目浅野組、道仁会、二代目親和会及び双愛会の指定の確認について

   審議官(刑事局担当)から、五代目浅野組、道仁会、二代目親和会及び双愛会の指定の確認について説明があり、原案どおり決定した。

 

(4)「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律施行令の一部を改正する政令案」について

「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律施行令の一部を改正する政令案」について説明があり、原案どおり決定した。

 

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

  官房長から、国会の状況について報告があった。

 

 (2)第43回ASEAN警察長官会合(ASEANAPOL会合)の開催結果について

    審議官(国際担当)から、第43回ASEAN警察長官会合(ASEANAPOL会合)の開催結果について報告があった。

    宮崎委員より、「事象が国境を越える時代において、警察活動も国際的に連携していくことは非常に重要であり、日本は中心的な役割を求められていると思う」旨の発言があった。

 

(3)監察の取扱い事案について

   首席監察官から、福岡県巡査による不同意わいせつ等事案に関し、同県警察は、同巡査を免職処分とする予定である旨の報告があった。

   相星委員より、「機動隊の人事のローテーションで、上司は早いサイクルで異動し、指導的立場の隊員らは一定期間在籍して古株化するといった状況が、指導員任せの体制を作り、指導員による集団的ないじめのような状況が起こる要因になったのではないか」旨の発言があり、首席監察官から、「一般的な異動のサイクルとしては、巡査クラスは長く、階級が上がるにつれ短い傾向にある。部隊行動をする機動隊は、規律が特に重んじられ、その中で上下あるいは先後関係が強くなる面は免れず、高い専門性を有した職員が中核となって指導していくこともまた必要であるため、その分こうした環境下で不適正事案が起きないよう上司による日頃の業務管理の徹底が重要である」旨、長官から、「業務上、一定の規律が必要な部署ではあるが、行き過ぎた状態を容認することはあってはならないので、そのようなカルチャーを生むことのないよう、しっかりと対応してまいりたい」旨の説明があった。

   秋吉委員より、「このような卑劣な行為が何度も繰り返される間、誰も問題としなかったことは異常な世界と思う。機動隊としての規律を徹底するという面から、機動隊員として理不尽なことも従わなくてはいけないという風潮があるのであれば、おかしいと思った時に意見をきちんと吸い上げるためのルートを作っておく必要があるのではないか」旨の発言があり、首席監察官から、「既にハラスメント等に対しては様々な通報窓口があり、今回の件もハラスメント相談窓口を通じて通報が行われたものであるが、それ以前に幹部の意識が軽薄であったことも問題であるので、隊の実情に対して、幹部が積極的に問題意識を持つよう指導してまいりたい」旨の説明があった。

   竹部委員より、「一見、平穏に見えていたとしても何か問題が隠されているのではないかという意識を、組織を管理する立場にある者には常に持ってもらうよう、しっかり徹底していただきたい」旨の発言があり、首席監察官から、「機動隊の幹部に対し、警戒警備の現場等に足を運び、しっかりと隊員の状況を確認するよう指導してまいりたい」旨の説明があった。

   宮崎委員より、「行われた行為はハラスメントではなく犯罪であり、世間から見て警察は甘いと言われることのないよう、毅然とした対応を行っていただきたい。また、こうした行為が重く受け止められないというのが機動隊の風土ということであれば、すぐに変えていただきたい」旨の発言があり、首席監察官から、「今回の行為については事件として立件しており、懲戒処分の量定については十分な検討を経て決めているところ、引き続き世の中の動きも注視しながら適切に対応してまいりたい。また、今回の件も踏まえ、警備部門では管区別研修会を開催するなどして意識改革を進めているところである」旨の説明があった。

 

3 その他

(1)警察組織の構造改革の検討・実施状況及び今後の検討の進め方について

   官房長から、警察組織の構造改革の検討・実施状況及び今後の検討の進め方について報告があった。

   相星委員より、「近年、交番の方が警察署より減少が少ないようであるが、特段の理由はあるか」旨の発言があり、官房長から、「警察署については、市町村合併の議論の加速を受け、平成17年頃から減少した。一方、交番については、かつて駐在所であったところを統合して交番にしたり、比較的人口の多い地域にある駐在所については交番に再編したりしている背景がある」旨の説明があった。

   野村委員より、「施設や資機材について、全県でそれぞれ整備することを前提とした考え方を見直す時期に来ているのではないか」旨の発言があり、官房長から、「それぞれ難易度にかなりばらつきがあるが、体制や兼務の在り方については各県の警察本部長からも様々な意見が出されており、庁内各局と連携して引き続き検討してまいりたい」旨の説明があった。

   竹部委員より、「警察庁が全国警察の基盤再整備に向け本腰を入れて取り組もうとしている姿勢は大いに評価したい。警察庁として、今後の日本警察をどのような形に作り直していくのか、ビジョンをしっかり示し、各都道府県や市町村の理解を得つつ、同じ歩調で進められるように働き掛けていただきたい。また、地方警察官の採用について、若者の考え方も相当多様化してきているので、例えば、配属される地域を全県域とする採用と一定の地域に限定する採用といった区分を設けるなど、職制の柔軟な変更についても検討を進めていただきたい」旨の発言があり、官房長から、「警察庁としてビジョンをしっかり示し、国民へのサービスの維持向上につなげつつ、警察が有する様々な機能の再配分を行ってまいりたい。また、地方警察官の採用の在り方についても、既に一部の県警察では、いわゆるエリア採用を実施して受験者の確保に繋がったなどの報告を受けており、今後の情勢を踏まえた上で、柔軟に検討を進めてまいりたい」旨の説明があった。

   秋吉委員より、「地域で必要とされている業務が何なのかを、きちんと地元住民の声を聞いた上で業務の集約について理解を得ることが大切だと思う。日頃の地域の相談業務は、ウェブ相談やAIの活用などで効果的に行うことも考えてみたらどうか。また、災害等の有事の際に柔軟に対応できるよう、複数県にわたる資機材や人員の一体的な運用についても検討いただきたい」旨の発言があり、官房長から、「御指摘を踏まえて議論を進めてまいりたい。また、AIやオンラインの活用など、科学技術の優れたものを警察活動へ積極的に取り入れていくほか、複数県にわたる資機材等の運用については、色々論点はあるが、法的に可能な制度の立て付けを柔軟に、しっかりと検討してまいりたい」旨の説明があった。

   宮崎委員より、「「全体最適」と「リソースの再配分」が着々と進んでいることは大変評価できるが、リソースの再配分に当たっては、本人の意志や適性も含め適材・適所な職員の配置等に留意し、組織風土の改善や人間力の錬磨にも努めていただきたい。また、警察でなければできないことと警察でなくてもできることを整理して見極め、警察が対応すべき事象の範囲について、時代や環境の変化に応じて、不断の見直しを図っていただきたい」旨の発言があり、官房長から、「個々の職員が能力を発揮し、組織風土が健全なものになるよう取組を進めてまいりたい。また、警察にしかできない業務といった切り口については、今後の検討において十分に留意してまいりたい」旨の説明があった。