国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成23年1月18日(火)9:41~9:58

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  初めてでございますが、不慣れですのでどうぞよろしくお願い申し上げます。閣僚経験のない初入閣というのが私だけのようでございますので、できる限り早く、いろいろなことを呑み込んでいきたいと思いますが、また皆さんの御指導も賜りたいと思います。

問   昨日、拉致担当大臣としての事務引き継ぎを行われましたけれども、仙谷前長官から喫緊の課題や取組みの点でどのようなお話があったのか、それから、どのような意識を改めて持たれているかということについてお伺いします。

答  これについては、事の重大性、特に被害者の方及び御家族の皆様の心情というものを我が事として受け止めながら真剣に取り組んで欲しいと、ただ相手が、正に不条理の固まりの国ですから、大変そこについては交渉は予断を許さないものがありますが、少なくともまず第一に、この問題を日本国内で決して風化させない、国民みんなの共通の課題という気持ち、そして政府は、むしろ過去の国民の生命・人権を守るべき国家の、ある意味一つの失態の結果なんだというくらいの受け止め方をして取り組んでいかなければと、そういう、いわゆる事の重大さ・認識について気持ちを共有したところであります。今申し上げたのは、全部が仙谷さんの言葉ではありません。私の言葉も含めて申し上げれば、そういう共通の認識を持ったということです。

   被害者の家族の方との面会の予定というのは、もう決まったのでしょうか。

答  今、申し入れと言いますか、連絡を取らせていただいているところです。私としては、でき得る限り早くお会いしたいと思います。もう一つは、担当大臣が短期間で度々代わることに対する御不満又は御不安をお持ちであることは、皆さんの報道、その他でもお聞きをいたしております。そのことは、私自身も政府の一員として、また与党の一員として申し訳なく思っております。ただ、そのお気持ちを十分に体して、特定の担当大臣の個人的キャラクターでやるのではなくて、これは一貫した政府与党の、この問題に対する熱意、そして、その作業の継続性、そのことをしっかり踏まえながらより充実させていくという決意でもって取り組んでいきたいということを重ねて申し上げたいと思っております。

   拉致に絡みまして、閣内に、辛光洙の署名嘆願をした人が、菅総理と、あと江田さんもされているですが、そういう閣内にお二人も拉致実行犯の署名嘆願した人がいるということに関しては、どう思われますか。

答  おそらく、その時点でのことは分かりません。決して、それが現段階においても、その心境があるとは思えませんし、何らかの行き違いか誤解かがあったのかもしれません。過去のことに振り返って、私自身が真相を解明することも究明したこともありませんけれども、少なくとも現在、それらの意識はないものと思いますし、あくまでも人道的・人権的な視点に立って、とりわけ拉致被害者の皆さん及び御家族の皆さんのお気持ちと共に、国家の国権をしっかり守っていく、この視点に立って努力をしていこうという、その決意は、全ての人が今、政府の中でも共有している問題だと、それは強く共有しているテーマだと思います。