国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成23年3月1日(火)11:19~11:32

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要    ニュージーランドにおける地震災害の大変大きな被害、このことは本当に痛ましい限りであります。なお行方不明の方がたくさんいらっしゃいますし、予断を許さない状況下にありますけれども、我が警察から派遣をしたメンバーも昼夜兼行で必死の努力をしているということに改めて私自身も敬意を表したいと思います。なかなか、生存者を発見したというニュースになってこないことは大変残念でありますが、そのことはおそらく、現地で頑張っていてくださる隊員の皆さんが一番そのことを切実に感じておられるのだろうと思います。そういう意味で、なお最後の最後まで全力を尽くして頑張っていただきたいと思います。また、被災者の皆さんのアフターケアの問題や御家族の皆様との御慰労のこと、そして、せっかく頑張ってくれた隊員諸君の労苦を如何にして労い、また、心身共に元気を出して今後に備えていただけるかということに精一杯の配意を尽くしたいものと今思っているところであります。

  先日、京都大学の入学試験において、試験問題と思われるものがインターネットで掲載されるということがありましたが、入試の公正性を害する行為であり、大学側は警察に告訴する方針であるという報道もありますけれども、大臣の所見は如何でしょうか。

答  極めて由々しい問題で、あり得べからざることだと思います。世相的な科学技術の進歩というか、いろいろな通信機器の進歩によって、ああいうことが、言うなれば時代を反映したような事件でありますけれども、文明の利器を悪用することによって、その文明の利器そのものに対してする皆さんの御批判と言いますか、リスク、危うさというものが、またそれによって指摘され拡大されることになると思います。文明の利器というものは、正しく利用されてこそ人類のためになるわけですので、そういう意味では、今回、これを悪用した典型的なケースだと思っております。

我々としては、形式的な表現で申し訳ありませんが、京都大学等の入学試験の最中に何者かがインターネット上の質問サイトに入試問題を投稿し回答を求めた事案だと、昨日、大学関係者から京都府警察や警視庁に対して被害相談があったところであり、それぞれの警察において事実関係の把握に努めていると承知しております。この事実関係の把握の進捗と、そして大学側の御意思とのキャッチボールの過程の中で内容が、より具体的に真相が固まってまいりますと、たぶん偽計業務妨害罪に該当する疑いがあるケースでしょうから、そう意味では、警察としても大学側と連携を取りながら全力を挙げて真相解明に努めてまいりたいと思っております。