国家公安委員会委員長記者会見要旨
1 日時 平成23年3月11日(金)8:40~8:47
2 場所 院内閣議室前ぶら下がり
3 概要 私のほうから御報告を申し上げます。本日、犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案が閣議決定されました。この法案は、マネー・ローンダリング対策に関する国際的な要請や振り込め詐欺などの国内事情を受け、取引時の確認事項の追加、特定事業者の追加、罰則の強化を行うものであります。国際社会における我が国としての責任を果たすとともに、マネー・ローンダリング対策の更なる前進を図るため、政府として成立に向けて最大限努力をしてまいりたいと存じます。
問 一部報道で、菅総理の政治資金管理団体に外国人と見られる人から献金があったのではないかという報道がありましたが、それについてコメントをお願いします。
答 先ほど閣議後の閣僚懇で総理からもお話があり、そういう事実があったと、ただ御本人はもとより、在日外国人であるということを全く知らなかったケースということのようであります。調査をして、そういうことであれば当然これは返却をするものということでございましたので、そのことをまずは了として見守っていくということかと思います。
問 確認ですけれども、菅総理がこの会社から献金があったということは認めたということでしょうか。
答 そういうことです。
問 それが外国人であったということは知らなかったと。
答 それは知らなかったということです。
問 総理自身も、返却をするとお話をされたということでしょうか。
答 もしそれが報道のとおりであれば、それを確認した上で返却をするということであります。
問 そういう事態が一部報道で出たということで、総理のほうから陳謝なり、お詫びなどの発言はあったのでしょうか。
答 陳謝と言いますか、私達にそういうことでお詫びと言いますか、御心配をお掛けしておりますということであります。そこでわざわざ御発言をされたというふうに受け止めております。
問 「御心配をお掛けしております」というようなことを総理が仰ったわけですね。
答 きちんとメモはしておりませんが、そういうお気持ちで仰られたと受け止めました。
問 前原さんからこういう問題が広がっているんですけれども、大臣御自身も、そういったことに関して調査されたりするお考えはあるのでしょうか。
答 私自身は、外国人からの政治献金が禁止されているという法律は元々知っておりました。そして、一方では、諸会合の会費やパーティー券、これについては認められているということも知っておりました。その辺は、そういう法律に基づいた対応を今日までしてきたつもりです。もっとも、私はあまりパーティーやりませんけれども、そういうことは私なりに注意もし、また、秘書にもそのことは申してまいりました。
問 特に、改めて調査をされるお考えはないということですか。
答 改めて調査をする必要はないと思いますが、念には念を入れるということもありますから、そのように秘書には重ねて注意するようにということを申しております。
ただ、感想として言えば、在日の外国人の人なのか帰化している人なのかというのは、これ大変難しい、区別がつきませんし、また親しい人や献金を下さるような人に、それを確認するというのも何となくエチケット的に控えめにという気持ちになるということはあると思います。逆に言えばそういう、ざっくばらんなお付き合いができるくらいの人間関係の人とのこと、というふうに割り切るということも、どこかで心理的に必要なのでしょう。併せて、この法の目的は、外国人からの献金によって、日本の国益を損なうことや、政治家としての判断を損ねることに対する予防策として法の目的があるわけですから、 そういう意味では、数年前に法改正をして外国資本が主なる企業の献金は、一つの制約の下であったと思いますが、それが認められていると、これは法で認められることにしたんですが、金額的には、あれは膨大な金額であったと思います。むしろこれについては、法の目的に照らして、どこまでが、いわゆる国民的に見て許容範囲かということなどもいろいろと検討してみるということも、この機会にしたほうがいいのではないかと、それはあくまでも国民の皆さんの納得のいく形に、例えば大きな企業は外資系があってもドンと献金が許されて、小さな個人的な献金でも、たとえ善意であっても故意であればだめだとなっている。故意で日本の国益を損なう、または政治家の判断を間違えさせるような献金というものがあり得るのかなというふうにも思います。この機会に、法体系の整備も改めて、マスコミの皆さんまた国民の皆さんのお気持ちが納得されるような形に検討し直してみるという時期なのかもしれません。ただ、今日起こっていることに対して、弾力的に判断するとか何とかいう意味ではもちろんありません。
問 とは言っても、そういう献金があったという総理の監督責任みたいなことについてどうお考えですか。
答 それは、またこれからの話だと思います。