国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成23年3月22日(火)9:16~9:24

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   今日はまず、閣議の御報告を1件申し上げます。「警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律施行令の一部を改正する政令」でございますが、改定の趣旨は、最近における社会経済情勢に鑑み、警察官の職務に協力援助した者に対する災害給付として行う介護給付の金額を引き下げるものであります。改正の内容は、本年4月1日に予定されている国家公務員災害補償法に基づく人事院規則改正と同内容の介護給付の金額の引き下げを行うものであります。今、正に災害の真っ最中でございますので引き上げると錯覚しがちかもしれませんが、今起こっている災害との関係ということではなく、今の経済財政事情に関することでございます。

若干の所感を申し述べたいと思いますが、一昨日ここで長官以下の皆さんと一緒に会見をいたしました直後、災害対策本部に戻った時に、16歳の少年とおばあちゃんを発見・救助したということ、これは大変な大災害の中での一つの大きな朗報でありました。昨日も、菅総理があいさつの冒頭にそのことに触れられました。お二人の命が助かったことは、大変嬉しいことでありますけれども、同時にこれに携わった警察官、また上空から被災の状況を常に送信し続けてくれておりましたヘリコプターも急遽その救助に携わりまして、また消防レスキュー隊との密接な連携の下にこれができたということは大変意義のあることだと思っております。また、それに携わった若い警察官の皆さんが「警察官になって良かった」と言ってくれたその言葉に如実に表れておりますように、現場の士気を大いに高めてくれました。また、そのことに対する皆さんの新聞、テレビ等における報道を、避難をしておられる皆さんが御覧になって「大いに勇気付けられた」と仰っておられる姿を見て、本当に良かったなと、正に不幸中の幸いという出来事ではありますが、その中に一つの大きな明るい灯火を灯してくれたということではないかと思っております。

また、大変に道路事情、危惧をいたしてまいりましたが、国交省の皆さんや現地の皆さんの昼夜を分かたぬ御努力によって、次々に道路が開通できるようになり、またかなりの部分で緊急車両の優先措置を講じておりましたが、そのことも改めて標章を渡さなくとも通っていただける、いわゆる災害のための特別の法律ではなく日常の道路交通法に基づく規制に転換ができるようになってきたことで、大変ほっとしているところであります。

正確を期すために文章を読み上げますが、東北自動車道等につきましては、災害応急対策のため緊急通行車両以外の一般車の通行を禁止しておりますが、市民生活への影響を最小限度にとどめるため、高速道路の復旧状況に応じ、逐次規制範囲を縮小してまいりました。既にお知らせをいたしておりますとおり、本日からは更に交通規制の区間を縮小するとともに、すなわち10時からの東北道一関以北の解除、また大型車については、物流確保の観点から全面的に規制の対象から外すこととなりました。今後とも、本日の規制緩和による交通量の推移も踏まえつつ、規制の見直しを行ってまいりたいと思います。