国家公安委員会委員長記者会見要旨(警察関連部分のみ)

1 日時 平成23年4月5日(火)9:42~9:58

2 場所 警察庁18階第4会議室

3 概要   今日は担当いたします公務員制度改革、拉致問題、警察と三つについて、それぞれ話題がありますので、順次申し上げたいと思います。先ほど閣議の前に国家公務員制度改革推進本部を開催いたしました。本部におきましては、私の方から国家公務員制度改革基本法等に基づく改革の全体像をご説明し、ご了承をいただきました。なお、その際総理から改革については大震災が起こった後でも公務員制度改革については、きちんとした形で進めたほうがよいと判断をし、今般全体像を取りまとめてもらったと、全体像に沿って私中野を中心に関連法案の提出に向けて鋭意作業を進めること。特に天下り問題について、引続いて任命権者である各大臣も再就職等規制の順守を徹底するとともに、政務三役による職員の再就職斡旋も禁止するとの方針を改めて徹底することのご指示がありました。今後この全体像に基づき精力的に法案化作業を進め、できる限り速やかに国会に提出できるようにしてまいりたいと思います。

次に拉致担当大臣として申し上げますが、正式には官房長官の方で別途発表されますが、本日の閣議において北朝鮮船舶の入港禁止措置、また北朝鮮との輸出入禁止措置、この二つについて期限を1年間延長することを決定いたしました。私といたしましては、この機会に北朝鮮に対して拉致問題の解決に向けて平成20年8月に合意した調査のやり直しなど具体的な行動をとるよう改めて強く求めてまいりたいと思います。

次にご協力とお願いを兼ねてでありますが、今回の大震災の被災地において、被災者の不安な心理に付け込む巧妙で悪質な流言蜚語が口伝やメール、インターネット等の書込み等により流布していると承知をいたしております。典型的なものとしては、被災地において略奪や性犯罪が増えているという噂、もうひとつは武装した外国人窃盗グループが暗躍しているという噂などが挙げられますが、いずれについても警察ではそのような事実は確認をしていないところであります。このような流言蜚語は、いたずらに国民の不安を煽る悪質なものでありますから、警察では関係団体や報道機関とも連携を図りながら広く注意喚起のための措置を講ずるとともに、特にインターネットについてサイト管理者等に利用者に対する注意喚起と悪質な情報の削除を依頼していると承知をいたしております。国民の皆さんにあっては、不確かな情報を鵜呑みにすることがないように私からも重ねてお願いを申し上げたいと思いますし、報道機関の皆様にもどうぞご協力をよろしくお願い申し上げたいと思います。以上でございます。

問  福島で震災後に、検察から釈放された窃盗の容疑者が、再び建造物侵入の容疑で逮捕された件についてです。このことに関しまして、改めて大臣の今回の検察の釈放という措置に対するご見解をお願いします。

答  そういう事案が起こったことは、承知をいたしております。大変残念でありますし、遺憾なことだと思っております。そのご判断は、検察が独自にされることでございますが、警察としては改めて申し上げますように、たとえ容疑者といえども、その人権、人道上の措置は行われるべきでありますから、食事、水、その他身の安全という視点においては、しっかりと守る対策を講じておりましたし、福島ではありませんが、確か岩手県では、移送を一部したこともあったかと記憶しておりますが、警察としては万全の措置を講じておったということであります。あとは検察のほうが、どういうふうにその事象を見てご判断されるか、これは検察のほうにお尋ねいただければと思います。

問  北朝鮮からの輸出入の禁止措置が延長されたということなんですど、実際に輸出入禁止措置が北朝鮮にとって、あまり効果がないのではないかという指摘もあるのですが、その点について大臣のお考えをお願いします。

答  私としては、効果は実際に生じていると思っております。短絡的にこうしたからそのことの効果が1ヶ月、2ヶ月で起こるというふうには考えておりませんけれども、かなりこれまで実施してきた各種措置を通じて、ヒト、モノ、カネの往来は、相当程度かなり縮小してきておりますので、北朝鮮の厳しい経済状況を併せて考えた場合には、一定の効果を及ぼしているというふうに考えております。また、陰に陽に北朝鮮が色々な国々に対して、色々な動きをみせております。食料の問題、その他の問題について色々な動きを見せておりますことは、やはりその一つの効果が上がっている一環ではないかというふうにも思っております。

問  動きというのは、どのようなことなのでしょうか。

答  例えば日本だけではありませんが、アメリカとか色んなところに早く交渉をしたいとか、または人道的支援についての言動がみられるのではないかと、それが表に出ているか出ていないかは別にして、かなり活発な動きが見受けられるというふうに感じております。