国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成24年1月13日(金)10:15~10:30

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  おはようございます。

      今の閣議で、担当しておりました国家公安委員会の委員長、内閣府特命担
当大臣、消費者及び食品安全及び拉致問題担当大臣の退任の署名をしてまい
ったところでございます。この間、皆様には大変お世話になり、厚く感謝を
申し上げます。

      国家公安委員長としては、何と言っても、大震災の中にあって警察の皆様
が本当に国民の生活、また安心・安全の維持のために全力を挙げて頑張って
まいりましたこと、担当大臣をしていながら、私からも感謝と敬意を表しま
すとともに、どうか国民の皆様の御理解を更に一層お願いを申し上げたいと、
こういう気持ちでございます。

      また、御案内のとおり、サイバーの問題というのもこれからの大きな問題
でございまして、特に警察はハード面を含めて直接責務を負っておりますの
で、その使命はこれから益々大きくなってくると思っております。

      また、警察を挙げて取り組みました暴力団の排除につきましても着々と今
進んでいるところでございまして、その他、法案が三つほど提出されぬまま
残っているのが、今申し上げたサイバーの問題、それから暴力団に対する対
応、また死因究明の問題の3法案を何とか成立をさせたいと、こういう思い
で取り組んでまいりましたが、後任者にお任せをいたしますけれども、私は
立場が変わってもバックアップをしてまいりたいと思っております。

      また、消費者及び食品安全担当大臣としては、こちらも大震災に対する放
射性物質検査機器の地方への貸与とか、あるいは消費者への情報提供とか、
リスクコミュニケーションとか、そういう点では本当に皆さん、頑張られた
わけでございまして、また、食品安全委員会では、それに関連をしまして放
射性物質の食品健康影響評価を公表いたしまして、100ミリシーベルトと
いう基準を出したということも大きな出来事であったと思っております。

      また、国民生活センターの見直しといいますか強化について、これも進め
てまいったところでございますが、かなり布石は打ったところでございます
が、消費者の皆様との本当に徹底した話し合いや弁護士の皆さんとの話し合
い、野党の皆さんとの話し合いを進めていたところで、これも後の大臣にお
任せをしていきたいと思っております。

      拉致問題は、結果的には、この救出には至っておらず、御家族の皆様には
大変申し訳なく思っておりますが、その間、御家族のケアや国民の意識を盛
り上げ、また内閣一丸で取り組んでいくと、こういう組織、またこの本部の
開催をして取り組んでまいったことが一つでございますし、情報収集につい
ても徹底してやってまいりました。公表できない面がたくさんありますが、
かなり進展はしておりますし、最終的上層部の交渉に向けて、かなり布石を
打ってきたんでございますけれども、その間、金正日というあちらのトップ
が亡くなりましたので情勢は若干変化はしておりますが、こういうふうに新
しい体制に変わっても、なんとかその部分に行き着いていけるように、私も
またバックアップをさせていただきたいと思います。

      色々あるわけでございますが、この間、本当に関係の皆様の御努力に心か
ら敬意を表させていただきますとともに、ここにおいでの記者の皆さんも含
めて御協力をいただきました皆様に感謝を申し上げます。国民の生活と安全
を守る、そういう色々な分野での担当でございましたが、立場は変わりまし
てもできるだけのことはさせていただきたいと思っております。

      在任中の御厚誼に対して改めて感謝を申し上げまして、退任の挨拶とさせ
ていただきたいと思います。

      以上です。

  拉致問題の点については、これだけはあともう少しこれもやっておきたか
ったということはおありでしょうか。

答  それは、いつも申し上げますとおり、家族のケアや国民的な関心の維持と
いうことは、これは割合オープンにできますので周知はできるわけでござい
ますが、情報については、色々な情報が錯綜しているわけでございまして、
そういうものについてはかなり整理もしてきているところでございますが、
錯綜しているというのは、どちらかというと、ざっくばらんに言うと売り込
みも非常に多いわけでございますが、本当のところはどういうところかとい
うところは詰め切ってはおりませんが、そういうところをこれからも進めて
いったほうがいいなということと、何はともあれ最終的に解決に向けていく
のは、もうトップ交渉の、トップレベルの交渉での話し合いしかありません
から、そういう点では、さっき申し上げたように色々な布石は打ってきたわ
けでございますが、正日氏の死亡ということもありましたが、その先に進め
ずに逡巡をしなければならなかったというところが、何となくやり残した残
念という気持ちであります。

  拉致問題に関してなんですけれども、先程進展したというふうにおっしゃ
いましたが、どこのどういう点で進展したのかということと、もう一つは、
民主党政権になって、次の方で6人目になりますけれども、頻繁に代わるこ
とについて拉致被害者や御家族に対してどうおっしゃりたいですか。二つお
聞きします。

答  どこのどういう点について申し上げられないところが、お互いにもどかし
いところであるわけでございますが、私は、もう最終的には、さっき言った
ようにかなりの上部レベルでの政治折衝が成功していかないと解決にはつな
がらないと、こういうふうに思っておりますので、そういう面では私なりの
布石は相当打ってきているところでございますが、具体的にどこがどうとい
うことは差し控えさせていただきたいと思います。

   私に何人も代わってということを御質問いただいても若干困るんでござい
ますけれども、そういう一般的な拉致問題対策については、これはもうどな
たがやっても実務的に同じように進むわけでございまして、また、政府を挙
げてやっているわけでございますから、政府レベルのそういう対応について
も全く変わらないと、こういうふうに思っております。

   それは人が代わるわけですから、ある程度個人プレーというか、いい意味
での個人プレーの分野もありますが、そういうところは、また新しい人には
新しいよさがあるわけでございますので、総合的にいけば、私はそのことは
組織でやっている以上問題はないと思っております。

  就任以前のマルチへの献金とかを含めて問責決議案を出されてしまって、
結果的に今回交代するという形になったと思うんですが、その点について、
問責のシステム等についての大臣の御見解と、そういうことで大臣が毎年代
わるということについて、大臣はどのようにお考えかという2点について。

答  論理と政局は別ですから、そういう点では私も政局と割り切っております。
総理御自身からも、「山岡さんには全く瑕疵はないんだが、そういう情勢で
すので御理解をいただきたい」と、こういうお話でございましたし、私自身
もずっと国対をやっておりましたが、かつてこういう問責というのは経験が
ないわけですけれども、しかし、そこは政治ですから、政局の色々な場面も
あるわけで、学者論的に解決するわけにはいきませんので、それなりの理解
はしております。

  今、総理から「山岡さんには瑕疵がない」というお話があったんですけれ
ども、それ、いつ頃あったんでしょうか。

答  そういう具体的なことまでは、やりとりまではお答えは差し控えさせてい
ただきます。

  先程、総理からのお話の中身が少し聞きづらかったんですけれども、もう
一度教えてください。先程大臣が、総理御自身からの「山岡さんは」とおっ
しゃっていた中身がちょっと聞きづらかったので、先程おっしゃった中身を
もう一度繰り返してください。

答  ですから、総理のお言葉では「山岡さん自身には瑕疵は全くないと思って
おりますけれども、色々と政治の動きの中で御理解をいただきたい」と、こ
ういうお話でした。

  問責はマルチ商法との過去での関わりが問われるわけですけれども、国会
答弁とかで、いわゆるいいマルチと悪いマルチがあるというふうなこともお
っしゃっていましたが。

答  誰がですか。

  山岡さんが。

答  私はそんなこと言ったことないですよ。そういう質問があったというだけ
です。

  そこに関してどういう御認識を、今、マルチ業者に対してお持ちでしょう
か。

答  ですから、法の下に、国の定めた法の下に、ルールで皆様仕事をしていら
っしゃるわけですから、合法なものは合法なものとして対処しなければいけ
ないし、違法なものは何であっても断固としてこれにまた対処すべきという
ものは法治国家のルールであるわけでございまして、私も仮の会長、頼まれ
会長を暫定的にやったわけでございますが、ただ、仕事上、誤解を受けたく
ないという意味からいただいたこの献金については謝罪をしながらお返しを
申し上げたという事実はあります。それは政治上の話です。

  そうしますと、献金はもう既に返還されたということですか。

答  申し上げているとおり、判明しているものから、判明したものについては
全額返金をしていると思っております。今、そういうふうに指示しておりま
すから。

  現状では幾ら返還されましたか。

答  そういうことはお答えを申し上げる、私は立場ではないと思っております。