国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成24年4月5日(木)12:26~12:32

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。松原委員長は、
国会用務のため欠席でございます。委員は、高木委員以外は出席でございます。
議題事項につきましては、お手元の資料のとおり、「人事案件について」と「不
正アクセス行為の禁止等の法律に関連する規則の一部改正案」について説明があ
りまして、原案どおり決定いたしました。報告事項については、資料のとおりの
内容についての報告が警察庁からございました。

  長官にお伺いいたします。先日、愛知県で工作機械メーカーのヤマザキマザッ
クという会社で、中国人の技術者が会社の機密情報を盗み取ったとして検挙され
ました。こうした外国人の技術者を通じて日本の先端技術を盗もうとする、輸出
させようとする事案の危険性というのがかねてから指摘されていますけれども、
こうした事案に対して日本警察はどのように対応されていくのか、長官の御所見
をお聞かせください。

答  (長官)御指摘の事案は、3月27日に愛知県警察が企業の営業秘密を不正に
取得したとして、工作機械製造会社でありますヤマザキマザックの中国人社員を
不正競争防止法違反で逮捕したものでございます。本件につきましては、その犯
行の目的、背景等を含めて、現在、愛知県警察において鋭意捜査中でございます
ので、コメントは差し控えさせていただきたいと考えております。なお、一般論
を申し上げますと、我が国の有する先端技術に対する諸外国の違法な情報収集活
動は大変重要な問題だと認識しております。関係行政機関との連携、情報収集活
動に努めて、その取締りの徹底を図っていかなければならないと考えております。

  長官にお尋ねします。先頃、野田内閣が平成25年度の国家公務員新規採用を
抑制するという方針を決めて、警察庁においても平成21年度比で51.7パー
セントの削減を求められているわけでありますが、Ⅰ種と皇宮警察本部、科警研、
それから管区の技官その他、結構、仕事に支障がでるのではないかという危惧も
ありますけれども、その削減率、それから実行された場合の支障などについて、
長官のお考えをお聞きします。

答  (長官)今お話があったように平成25年度の採用上限数が一昨日、3日であ
りますけれども、閣議決定をされました。政府全体としては、21年度の新規採
用者数の約6割、厳密に言うと56パーセント程度であるようでございますけれ
ども、約6割の減とされたわけであります。こうした中で警察庁につきましては、
約5割、厳密に言うと52パーセント程度の減に相当する100人とされたわけ
であります。治安や国民の安全確保ということについて一定の配慮がなされたの
ではないのかなと認識をしております。またこれとは別に皇宮護衛官、管区警察
局の情報通信技官等、現場で日々活動している職員についてでありますけれども、
こういった職員につきましては、採用後早期に離職した職員の補充の採用が可能
とされたところでございます。大変厳しい採用抑制方針でございますけれども、
政府全体の方針でもございますので、私どもとしては限られた人員の中で国民の
生活の安全確保、治安の維持に支障が生じないように万全を期してまいりたいと
いうことでございます。