国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成24年4月12日(木)12:02~12:09

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。委員は髙木委
員以外出席であります。報告事項については、お手元の資料のとおりの報告が
警察庁からありました。

      このうち、「北部九州4県による暴力団対策に関する協定の締結について」
に関して申し上げますと、福岡・佐賀・長崎・熊本の4県警察による暴力団対
策に関する協定について報告がありました。

      本協定は、4県の境界周辺における暴力団犯罪に迅速・的確に対応するため、
これらの各県警察の相互協力態勢の強化を図るものと承知しております。本協
定を機に、北部九州における暴力団対策の強化が図られるものと期待しており
ます。先日、4月8日も福岡市内で九州誠道会幹部が拳銃で撃たれる事件が発
生し、市民に大きな不安を与えたところです。対立抗争や事業者襲撃を抑止す
るため、現在、国会に暴対法改正案を提出しているところであり、私としても、
その早期成立に全力を挙げ、暴力団対策の更なる強化に努めてまいる所存であ
ります。

      次に「北朝鮮による人工衛星と称されるミサイル発射に伴う警察措置につい
て」に関して申し上げますと、警察庁では、3月16日に設置した外事課長を
長とする警察庁対策室を警備局長を長とする警察庁対策本部に改組し、各種の
措置を講じているところであります。

      私としても、国民の安全を確保するため、万全の対策を講じ、被害の未然防
止を図るよう警察庁を指導してまいる所存です。以上です。

  大臣にお伺いします。今もお話がありましたが、ミサイルの発射の予告期間
に入りましたけれども、今、警察措置の話もあったんですけれども、今日、そ
の日を迎えて警察措置を含めて受け止めをお伺いできますか。

答  (大臣)警察庁では、北朝鮮による「人工衛星」と称するミサイル発射動向
を踏まえ、沖縄県に対するNBC部隊等の特別派遣部隊の派遣等により、事前
対策の万全を図っているところであります。

   また、ミサイル発射後において、ミサイルの破片が領土内に落下するなどの
不測の事態に対し、国民の安全確保を図るための措置を迅速・的確に講じるこ
とができるよう、関係機関とも連携して対策を講じるよう警察庁を指導してま
いりたいと思っております。

  長官にお尋ねします。松原委員長が冒頭で申し上げた暴力団対策であります
が、県境での色んな暴力団事件の抑止、発生後の検挙ということでありますが、
4月8日に境界ではない福岡市内で誠道会の幹部が撃たれるという事件もあり
ました。この抗争は、もう5、6年続いているわけですが、これの抑止に向け
た警察の対策、それから改めてこの協定の狙いについてお尋ねしたいと思いま
す。

答  (長官)この協定は、今大臣からもお話がありましたように、福岡・佐賀・
長崎・熊本、この4つの相互の県境付近における暴力団犯罪の抑止・予防、そ
して事案が発生した場合の迅速・的確な対応ということを目的として締結され
たと承知いたしております。これによって県境付近の相互の協力態勢が強化さ
れ、そしてまた情勢に応じた警察力の弾力的、効果的、効率的な運用が図られ、
またひいては北部九州全体の暴力団対策の強化に繋がると期待いたしていると
ころであります。ちなみに、運用開始は4月10日と承知いたしております。
それから御指摘のように4月8日には福岡市において九州誠道会幹部が拳銃で
撃たれるという事件が発生して、付近の住民の方には大きな不安を与えている
と思っています。この事件を含めて一連の襲撃事件がございますけれども、福
岡県警察を中心にして鋭意捜査を進めているところでございまして、早期に被
疑者の検挙、そして全容解明が図られるものと考えて、期待しているところで
ございます。他方、捜査のとは別に、こうした警察力の効率的、弾力的な運用
とか、今大臣からお話があった暴対法の改正案、現在、国会に上程中でござい
ますが、これを早期に成立させていただいて、その効果的運用によって、暴力
団犯罪の未然防止・抑止を始めとした暴力団対策が強化されるということを我
々は期待しているところでございます。