国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成24年7月31日(火)8:54~8:59

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  昨日、北九州市長・福岡市長から、依然として対立抗争や事業者襲撃が続
発するなど、福岡県の暴力団情勢が危機的状況にあることを踏まえ、暴力団
対策の推進について御提案いただいたところであります。

      明日公布される改正暴対法は、これまで北九州市長・福岡市長からいただ
いていた要望の中の最たるものであり、両市の住民からの治安回復に向けた
切実な要望に応える大きな一歩となるものと考えております。今後、改正暴
対法の効果的な活用が、事件捜査や保護対策といった各種施策と相まって、
暴力団対策の実が上がるよう警察を督励してまいる所存です。

      また、凶悪な暴力団犯罪の捜査を徹底するため、先日の福岡県知事に続き
両市長からも、通信傍受の拡大、おとり捜査や司法取引の導入等について御
提案いただきました。捜査手法の高度化については、これまで様々な議論を
進めてきたところでありますが、組織犯罪の捜査における必要性、有効性の
高い捜査手法の実現に向け、関係機関と連携をしつつ、一層の検討・議論を
進めてまいりたいと思います。

      明日、東京ビッグサイトにおいて開催される交通安全子供自転車全国大会
に出席いたします。この大会は、警察庁と財団法人全日本交通安全協会の共
催で行われ、昭和41年に開催されてから、今年で47回目を迎えます。全
国の代表47チーム188人の小学生が、日本一を目指して自転車に関する
知識・技能を競います。選手の皆さんが、正しい交通ルールを身に付け、健
やかに成長した様子を拝見することを楽しみにしております。

      拉致問題関係でありますが、横田めぐみさんの写真展が、明日8月1日か
ら13日まで日本橋高島屋で開催されます。明日の初日には、現在調整中で
ありますが、できれば私も駆けつけたいと考えております。

      めぐみさんと家族のアルバムは、35年前にめぐみさんが13歳で拉致さ
れてから止まったままです。私は、拉致問題は決して風化をしない、御家族
が元気なうちにめぐみさんと御両親が抱き合う姿を見なければ永劫に解決し
ない問題であると、そうして残るということを繰り返し申し上げてまいりま
した。拉致問題解決には、世論の力が重要です。夏休みに入り、お子さんを
含め多くの方々が写真展に御来場いただきますよう御案内いたします。

      消費者関係で1点ございます。7月12日に、地方消費者行政推進本部に
おいて、「地方消費者行政の充実・強化のための指針」を取りまとめました。
このたびの指針の策定に当たって、私からの自治体及び首長の皆様に向けた
メッセージを本日公表いたします。

      このメッセージでは、特に消費生活相談員の、いわゆる雇い止めの問題に
ついて、実態として非常勤職員の行う業務の中にも恒常的な業務があること、
任期ごとに客観的な能力実証を行った結果として、同じ者を再度任用するこ
とは排除されないことについて総務省と認識を共有しております。

      今後とも、各自治体に対して再度任用の回数に関して一律に制限を設ける
ことなく、専門性に配慮した任用と処遇が図られますよう積極的に働きかけ
てまいりたいと思います。

      以上です。