国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成24年8月2日(木)12:05~12:11

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。委員は、全員
出席です。議題事項については、「人事案件について」説明があり、原案どお
り決定いたしました。その他警察庁から報告事項について、報告がございまし
た。

      以上であります。

  大臣にお伺いいたします。先日、文部科学省がいじめの問題に関しまして、
対策支援室を設置いたしました。このメンバーには、警察庁からも2人メンバ
ーとして入っていますけれども、警察としていじめ問題に対して、今後どのよ
うに対処していかれるのか、大臣のお考えをお聞かせください。

答  (大臣)御指摘の件につきましては、去る7月17日、平野文部科学大臣が
国家公安委員長室にお越しになり、学校におけるいじめ問題に関する文部科学
省と警察庁との連携強化についての協力依頼がございました。昨日、文部科学
省が設置した「子ども安全対策支援室」のメンバーとしても、警察庁職員2名
が参画したところであります。

   警察としても、学校におけるいじめ問題に的確に対応していくため、文部科
学省と綿密に連携・協力していくことは重要であると認識しており、今後、警
察と学校との連携の在り方等に関する実務的な意見交換等を通じて、同種事案
の再発防止・未然防止に向け取組を進めてまいりたいと考えております。

  長官にお伺いします。昨日、大阪府警の巡査長が準強姦容疑で逮捕されて、
毎週のように警察官の不祥事が続いているんですが、今日、公安委員会でも監
察状況であるとか非違事案防止の徹底について報告されていると思うんですけ
れども、昨日の今日ということで御所感をお願いします。

答  (長官)昨晩ですけれども、大阪府警の警察官が少女に対する準強姦で逮捕
されたとの報告を受けております。まだ、詳細な内容を聞いておりませんけれ
ども、事実とすれば、極めて遺憾であると言わざるを得ないと思っております。
現在、大阪府警において鋭意、調査・捜査を徹底して真相解明に努めていると
ころでございますけれども、今後、解明された事実に即して厳正な処分が行わ
れるものと承知を致しております。

  長官にお尋ねします。改正暴対法が、ようやく成立をして、昨日公布されま
した。色んな仕組みを取り入れているところでありますが、一方で福岡県警の
警察官が暴力団側に捜査情報を漏らし、その見返りに現金を受け取っていたと
いう事案が摘発されました。同種事案というのは、過去にも時々起きるわけで
ありますが、せっかく暴力団壊滅に向けて取り組んでいるときに、その暴力団
側の捜査情報を相手方に漏らすというようなことを繰り返していては、初期の
目標は達成できないと思うわけでありますが、この暴力団対策について、改め
て長官のお考えをお聞かせください。

答  (長官)7月25日でございましたけれども、福岡県警警察官が収賄の容疑
で逮捕されたわけでございます。社会全体で暴力団を排除しようとする気運が
高まっている最中の事件でもあって、誠に遺憾であると考えております。現在、
福岡県警で本件の全容解明に向けて鋭意捜査を行っているところでございます
けれども、その結果を踏まえて厳正に対処するとともに、こうした事案の再発
防止の徹底を図ってまいりたいと考えております。

   他方で、改正暴対法が、御承知のように7月26日に衆議院で可決され、成
立いたしました。この改正法は、特に、対立抗争であるとか、事業者等への襲
撃事件が相次いでおります北部九州地区の厳しい情勢に対応し、市民の安全を
確保していくために極めて有力な武器になるものと考えております。今後、そ
の円滑かつ効果的な施行に努めてまいりたいと考えております。こうしたこと
と併せまして、暴力団取締り等各種対策に警察としては全力を挙げてまいりた
いと考えております。こうした事案が発生したからといって、暴力団の壊滅に
向けた動きにいささかの後退も停滞もあってはならないと考えております。警
察も今後全力を尽くしますので、国民の皆様、そして、また、福岡県民の皆様
におかれましても、引き続き暴力団排除活動への御支援、御協力を賜りたいと
考えております。