国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成24年10月4日(木)11:46~11:53

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  定例会議の状況を報告するのですが、その前に、私が国家公安委員長を拝命
いたしまして、記者会見もいたしましたけれども、今日、初めて国家公安委員
会を主催いたしました。その後の記者会見ということで、初めての記者会見で
あります。これからも委員会後記者会見を申し上げますので、どうぞよろしく
申し上げます。

      それでは、定例会議の状況について報告を申し上げます。委員は、全員出席
であります。警察庁から報告事項について報告がございました。本日、就任し
て最初の国家公安委員会定例会議を開催しましたが、各出席をされた委員の方、
警察庁から報告のあった件について、熱心な議論が行われました。国家公安委
員会は、警察行政の政治的中立と民主的な運営を確保するために、国民の良識
を代表する方々が警察の管理を行うものであると私は認識いたしております。
私といたしましても、委員の方々とともに、我が国の治安維持に取り組んでま
いりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

      以上であります。

  大臣にお伺いします。自転車の交通ルールの徹底のための有識者懇談会が明
日始まります。取締りを強化して摘発も増えているようですが、交通ルールの
周知は広まっていると思うか。また、周知に何が大事だと思うか、大臣の意見
をお願いします。

答  (大臣)自転車については、警察においても、非常に今自転車が増えている
中において、良好な自転車交通秩序の実現のためには、総合対策を推進してい
ると承知いたしております。

   それで、自転車運転者による交通違反の検挙件数が年々増加しているほか、
自転車利用者に対する交通安全教育も推進されております。このように承知い
たしております。いろいろな、学校やいろいろな場を利用してです。

   しかしながら、自転車のルール・マナー違反に対する国民の批判の声は後を
絶たず、必ずしもルールが徹底されているとは言い難い状況にあると認識いた
しております。

   自転車の交通ルールの周知のためには、交通安全教育や広報啓発活動の更な
る推進等が必要であると考えており、懇談会においては、幅広い観点から強化
策の検討を進めていきたいと考えております。

  長官にお尋ねします。福岡県の暴力団対策についてでありますが、暴排の一
環として福岡県の条例を改正して、飲食店への立入りを禁じる標章掲示が8月
1日から始まりました。その後、飲食店関係者が何者かに刺されたり、切られ
たりという殺人未遂が4件、そのほかに飲食店に対して脅迫電話が100件近
く。それから、エレベーターの放火というのもあったようです。残念ながら犯
人検挙には至っておりませんが、この、何というのか、暴力団排除を進めるに
当たって、市民の側が矢面に立たされるという現状が一昨年くらいから続いて
いるわけでありますが、この北九州の情勢についての長官の考えと検挙のため
の対策について改めてお尋ねをいたします。

答  (長官)お尋ねのように、本年の8月以降、福岡の北九州市内において、暴
力団員の立入りを禁止する標章を掲示した飲食店の経営者等に対して刃物で切
り付けるという事件が発生しています。それから、同様の標章を掲げた飲食店
に対して電話をかけて脅迫するという事件も発生しているところでありまして、
大変情勢は厳しい、由々しき事態だと考えております。

   一般的に暴力団の犯罪というのは、人的な証拠が得られにくいほか、また、
手口が巧妙で犯行現場にはほとんど証拠を残しませんので、物的証拠も得にく
いといった特徴があるわけでありますけども、しかし、何とかこうした壁を打
ち破って犯人を検挙すべく、福岡県警は、現在、全力を挙げて捜査をしている
ところでありまして、また、同時に全力で市民を守っていかなければならない
と考えております。

   現在、福岡県警察においては、北九州地区に投入する警察官を更に増強する、
また、全国警察からは、これまで行ってきている機動隊の特別派遣に加えて、
警視庁等の県から捜査員を派遣するといった体制の強化を図っているところで
あります。

   今後、これらの事件の捜査、そして、警戒活動の徹底を図るほか、改正暴対
法を有効に活用しながら、暴力団に対する取締りの強化を図ってまいりたいと
考えております。