国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成25年1月31日(木)11:26~11:31

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。古屋委員長
は、国会用務のため欠席されました。委員は、全員出席です。議題事項につ
いては、「人事案件」について説明があり、原案どおり決定いたしました。
その他警察庁から報告事項について、報告がございました。

      私、この席に参りましたのは初めてなものですから、一言だけ追加させて
もらいますが、公安委員会の議事について、公安委員会の議事録がホームペ
ージに載っておりますので、その内容が、本日のという趣旨ではございませ
んが、国民に知っていただきたい議事もありますので、関心を持っていただ
ければということだけ追加させていただきます。

      以上です。

  長官にお尋ねします。去年の振り込め詐欺を含めた特殊詐欺の被害額は合
わせて363億円ということで、金融商品取引名目の詐欺を中心に急増して
いる現状がありますけれども、その受け止めと今後の対策についてお願いし
ます。

答  (長官)平成24年中の特殊詐欺の状況、御案内のように、被害総額は3
63億円と、前年と比べてかなり増加をしております。その要因は、振り込
め詐欺以外の特殊詐欺の被害が急増しているということであります。一方、
検挙の方も、だまされた振り作戦の検挙が大幅に増加したことを背景に、検
挙人員が大幅に増えております。それから、助長犯罪の検挙も近年増加の傾
向にあります。それから、金融機関での水際の阻止率、これも向上を続けて
おります。したがいまして、これまでの対策も一定の効果を上げているとは
思いますけれども、こういう特殊詐欺の現状を踏まえて、今後、現に犯行を
繰り返している犯人グループの中枢に重点を置いた取締りの強化、それから、
犯人グループから押収した名簿の登載者に対する集中的な注意喚起の実施、
そして、被害の水際防止のための顧客への声かけの徹底などの金融機関との
連携強化、これを粘り強く推進するなどして、特殊詐欺の取締り及び予防の
活動を更に強化していきたいと考えております。

   加えまして、特殊詐欺の撲滅には、国民の皆様からの情報提供、あるいは
関係機関との連携というのは不可欠でございまして、関係方面には更なる御
協力をお願いしたいと考えております。

  長官にお尋ねします。昨年中の懲戒処分者数が公表されましたが、一番重
い免職が平成12年の警察改革以降では最多、それから、逮捕された人数も
平成14年以降では最多と、かなり大変な数字になっておりますが、この結
果についての長官の受け止め方と不祥事をなくすための対策についてお尋ね
します。

答  (長官)平成14年以降、おおむね懲戒処分者数は減少の傾向にございま
したが、平成22年以降増加の傾向であります。特に、昨年は、今も御質問
にありましたように、懲戒処分者数、その中でも免職者、逮捕者数ともかな
りの増加を示しております。こういう状況は、早急に改善されなければなら
ないと考えております。もとより懲戒処分者数をただ減らせばよいというも
のではなくて、それは「国民の安全・安心を確保する」という中で図ってい
かなければならないわけであります。あくまで、警察の目的である「国民の
安全・安心の確保」を一層前進させるということを最優先に、前を向いて、
攻めの姿勢で全国警察職員の士気と規律を高め、治安の向上と国民からの信
頼回復につなげたいと考えております。