国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年2月8日(金)8:41~8:48

2 場所 院内閣議室前ぶら下がり

3 概要  報告事項ですけれども、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律に基づく
報告でございます。平成24年中の通信傍受の実施状況等に関する国会報告
書が今日閣議決定されました。

      平成12年8月に法律が施行されて以来、通信傍受法の適用は、これで7
7件ということになりました。今後とも通信傍受法を有効に活用していくと
の報告を受けております。これが1点目です。

      それから2点目ですけれども、閣僚懇談会で、私の方から発言させていた
だきました。警察におけるストーカー事案や配偶者からの暴力事案等の被害
者の意思決定支援手続の実施について発言させていただきました。これまで
は、警察は、この種事案に対して、被害者等の安全確保に向けた取組をして
きましたけれども、従来以上にきめ細かく、適切な対応をしていく、取組の
一環として、被害者の意思決定を支援するための手続を導入するということ
にいたしまして、関係閣僚にも御協力をお願い申し上げました。要するにマ
ニュアルを細かく作って、それぞれいろいろな考え、立場の方がいらっしゃ
いますから、そういった方々のお気持ちを配慮して、丁寧な対応をしていく
ということでございます。

      これを受けて、森大臣及び官房長官からも、しっかり連携していきたいと
いうようなお話しがございました。配偶者暴力相談支援センター等の関係機
関・団体との連携も今後とも更に強化して、この種事案に一層的確に対応し
ていくような対応をしたいと思っております。

      それから、今日の閣議の話はこれまででございますが、私の方から一つ発
言がございまして、拉致を否定できない事案、いわゆる特定失踪者ですね、
このことにつきましてDNA型鑑定のための資料の採取について、御報告を
申し上げます。今まで告訴・告発があった件については、順次、こういった
取組をしてきましたけれども、安倍内閣の下、この拉致問題を絶対解決する
んだ、この政府の強い意志、そして、私、大臣としても安倍総理の命を受け
て解決に向けて、あらゆる手段を講じるように、こういう指示もございまし
て、政府の今後の拉致認定にもしかしたら役に立つかもしれない、そういっ
た視点から、今後はDNAのいわゆる鑑定資料については、それぞれの個別
の案件というものをしっかり精査した上で、今後、各都道府県警察に、その
資料の採取をしていくように指示を出させていただきました。もちろん、そ
の際には、御家族の皆様の御了解があるということは、申し上げるまでもな
いことでございます。こういった取組を今日こういう形で発表させていただ
きました。ちなみに、今まで告訴・告発のあった案件で、採取に対応した件
数は60件になります。個別の氏名等々は、それは発表いたしません。

      以上であります。

  DNAというのは、御家族のDNAをということですか。

答  そうです。例えば、へその尾とか髪の毛といったものです。

  本人の物もあればということですね。

答  そうです。

  これまで60件あったということですが、今後、この60件と重複しない
新たな方をしていくということですか。

答  そういう告訴・告発があってです。御家族の方が御了解をされて、そして、
各都道府県で、個別案件を審査しながら、数が増えていくということはある
と思います。

  60件、すなわち、失踪している方の60人分ということですか、60件
というのは。

答  60件分です。DNAの鑑定のための資料の採取は行いました。

  希望される御家族にやっていくというのでは。

答  告訴、告発のあった件です。

  今後のやり方としては、希望される御家族にということなのか。あるいは
打診をしていって。

答  打診があって、告訴・告発があったケースで、御家族の方が了解したケー
スについては対応していくということです。

   ちょっともう一件、報告忘れましたけれども、西村内閣府副大臣が秋田県
に出張をいたします。雪ですね。被害が発生していますので、今政府一丸と
なって、総理の指示に対応しておりますが、大雪の被害状況把握するため、
来週月曜日、2月11日に秋田県を現地調査するよう西村内閣府副大臣に指
示をいたしました。もちろん、現地の関係者とも意見交換もしっかりしてい
きたいと思っております。

  DNAの採取なんですけれども、既にこの段階で新たにこれから何件か、
新たに採取が決まっている人数は分かりますか。

答  それはまだ、各都道府県がよく、県警が精査をしたうえで対応していきま
すので今何件ということはお答えできません。

  先ほどの大雪の件ですが、自治体から、今回雪が多いので、除雪費用の負
担が、お金が底をついているというお話がありますが、その辺りは。

答  そういったことも含めて、どういった要望があるのかというのを西村副大
臣がしっかり取りまとめて、今後政府でその要望については対応していく。
そのために派遣をするという、その目的も含めて、派遣をさせていただくと
いうことです。

  行政関係者との意見交換もある。

答  行政関係者ともあります。

  一点確認なんですが、DNAの採取というのは総理の方から大臣の方にも
指示があったということですか。

答  いや、これは今まで警察がやっておりましたけれども、やはりこれ、しっ
かりこういう形で私が公表することが、やはり拉致問題を政府最重要課題と
して取り組んでいる、このメッセージを内外、北朝鮮に対しても発信するこ
とにつながるという私の判断でさせていただきまして、これは当然、総理の
方にも官房長官の方にも報告はさせていただいております。