１ 日時 平成２５年５月７日（火）１０：００～１０：０７
２ 場所 内閣府本府１階会見室
３ 概要 私は２日、３日とワシントンとニューヨークに行ってまいりました。政府
主催の初めてのシンポジウムということで、結論から申し上げると、非常に
開会して成功だったと思っております。国連関係者とか、あとニューヨーク
の方は、ポスターとか、あるいはネットで一般募集もしまして、そこを選択
してお越しいただいた方もたくさんいらっしゃいまして、そういう意味では
アメリカの国民の皆様にもこの拉致問題の深刻さ、特にこの拉致問題という
のは人権問題だけに止まらず、国家の犯罪であるという認識を持っていただ
いたのではないかなと。私も見ておりましたら、ハンカチで目頭を押さえて、
家族会の訴えに泣いている方もいらっしゃいましたし、アメリカのメディア
も一部はしっかり報道してくれましたので、成果があったと思います。キン
グ特使とも私は個別的に二人でいろいろと話をさせていただいて、しっかり
アメリカとしても、この問題は、「勉強して支援をしていく」と。今までは
「理解をする」ということでしたけど、御承知のようにケリー国務長官が日
米外相会談をやった時も、「完全に支持し全力で取り組む」と、こういう趣
旨の話がありましたとおり、それもしっかりキング特使にも同じ考え方を共
有されておられました。私からも改めて、日米関係が安倍総理の下で、見事
に信頼関係が回復したということが、この拉致問題についてもしっかり連携
していくということにつながると思います。私の基調講演の概要は既に皆さ
んにお配りして、御覧いただいたと思いますが、私の方は拉致、核、ミサイ
ルという包括的な解決をするのは当然であるけれども、そういった取組の入
り口において、日朝間のトゲを自らの手で抜いていくという可能性を追求し
ていくべきだということです。それによって朝鮮半島の非核化も進めること
ができるし、核、ミサイルの問題も包括的な解決に向かっていく、ある意味
でのきっかけになるだろうと、ただそのためにはアメリカの協力が不可欠で
あると。安倍新内閣の下で、日米信頼関係がしっかりと回復した今、そうい
った取組をしていくべきだということでありまして、キング氏には私がちょ
うど講演をする直前に会って、こういう趣旨でお話をすると申し上げたとこ
ろ、もう完全にそれを支持すると、こういう趣旨の話もありました。
問 大臣、今もおっしゃいましたが、自らの手でトゲを抜いていくということ
なんですけど、これは日朝を他の国と先行して、もちろん、拉致という課題
があるんですけど、他の国よりも先行して進めていくと。それについてアメ
リカからも理解は得られているということですか。
答 そういうことです。あくまで日本の政府の基本方針は、拉致、核、ミサイ
ル、この包括的解決なんですけれど、我が国には拉致問題というですね、私
は「トゲ」という表現をいたしましたけれども、もっと日本にとっては深刻
な話ですね。この取組を二国間で交渉していくということは、結果として核
もミサイルも解決していくことにつながると、私はそういうふうに思ってお
ります。それをアメリカが理解をし、支持をすることこそが、結果として北
朝鮮に対する圧力にもつながっていく。そして、日米関係の、同盟関係の信
頼の絆の深さというものも北朝鮮に示すことができる。こういう意味です。
問 一部報道で、北朝鮮のムスダン２基を撤収したという報道がありますけれ
ども、その事実関係とそういった国際情勢についてどのようにお考えですか。
答 その報道があるということは私もよく承知しています。私は前から会見で
も言っているとおり、金正恩になって、若い指導者ですから、やはり相当、
瀬戸際外交のやり方がかなり際どくなっていますよね。本当に瀬戸際外交で
すから、本当に堀の外側にひっくり返るかということになると、そうではな
いという一つの現れではないでしょうかね。