国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年8月8日(木)11:26~11:33

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  国家公安委員会定例会議の状況について御報告申し上げます。委員は、全
員出席でございます。議題事項については、まず「人事案件」、その後「留
置施設監視委員会の委員の定数及び任期についての基準を定める規則につい
て」、それと「ストーカー行為等の規制等に関する法律施行規則の一部を改
正する規則案に対する意見の募集」について説明があり原案どおり決定いた
しました。その他警察庁から報告事項がございました。以上が国家公安委員
会の報告でございますが、ちょっと昨日、霞が関子ども見学デーというんで
すか、正式には「子ども霞が関見学デー」です。国家公安委員長室に二十数
名の子供達に訪問していただきました。大変素朴な質問で、「大臣は何年や
るんですか」とか、突然こう聞かれてドキッとするような素朴な質問があり
ましたけれども、その中で、この後ろの、ゆるキャラというか、各都道府県
警のマスコットですね、当日はピーポくんのぬいぐるみまで登場してもらっ
て、大変子供達も喜んでおりました。私、あえて子供達にこの全部で47の
キャラクターで誰が一番いいかなと人気投票をしてもらったんです。そうし
たら、やはり予想どおり警視庁のピーポくんが13票、みやぎくんが2票で、
他はあと1票ずつということでございます。私、何を申し上げたいかという
と、やはりピーポくんが出迎えて、子供達が非常に身近に感じた。こういう
キャラクターとか、熊本のくまモンに象徴されるように、やはり警察と市民
の皆さん、子供達の身近に近づける非常に有力なツールであることは間違い
ないです。だから、警視庁のピーポくんがそれだけ得票率も高かったという
ことでありました。ちょっとそんなことを感じまして、やはり警察も常に国
民の身近にいる、そして、市民の信頼を常に確立するためにはあらゆる方策
をしていく必要があるのかなということを感じましたので、あえて発表させ
ていただきました。私からは以上です。

  大臣にお尋ねします。今年上半期の少年非行情勢がまとまりました。刑法
犯少年の検挙人員が11年連続減少しているということですが、いくつか特
徴的な点があると思います。大臣の御所見をお願いします。

答  (大臣)上半期の刑法犯少年の検挙人員は、確かに指摘のとおり11年連
続で減少しておりますけれども、人口比で見ると成人の4.2倍ですので、
まだまだ高い水準。それから、再犯者率の上昇、もう一つは低年齢化という
のが結構深刻な問題です。また、いじめに起因する事件数も増加しておりま
して、まだまだ予断を許さない厳しい状況にあるのかなという認識でおりま
して、今後も少年の規範意識の向上を図ることはもちろんですけれども、一
方では、これは政府でも決定させていただきましたけれども、文部科学省と
連携して学校との連携を更に強化する。要するに、いじめと犯罪をしっかり
峻別をするということに対応することによって、今後、いじめの問題にもし
っかり警察としても対応していきたいと思います。一層的確な対応ができる
ように、引き続き、私としても警察を指導してまいりたいと考えています。

  長官にお尋ねします。上半期ものでありますが、特殊詐欺の認知、被害状
況がまとまりましたが、被害額がかなり多くございますけれども、その受け
止めと対策についてお願いいたします。

答  (長官)振り込め詐欺を含む特殊詐欺については、平成19年度の年度途
中から抑止のための総合的な対策を講じて、平成20年2万件以上あったも
のが、平成22年は6,800件余りと大幅に減少しましたが、そのあたり
をボトムとして再び上昇傾向に転じております。昨年は8,700件程度、
本年上半期は更に昨年同期を約45パーセント上回っているという状況であ
ります。特に被害額が1件当たり、当時と比べてかなり増えたということも
ありまして、昨年過去最高を更新し、本年もまた上半期は昨年同期を約36
パーセント上回っているという状況であります。検挙の方も、平成23年を
ボトムとして上昇傾向を維持しておりまして、本年上半期も昨年同期の約4
2パーセント増ということであります。それから検挙人員も、昨年過去最高
を記録いたしましたが、本年も2割以上、更にそれを上回っているという状
況であります。金融機関職員等の声かけによる阻止率、本格的にこれを実施
しました平成20年には、約12.4パーセントでありましたけれども、そ
の後年々上昇して本年上半期は約36.5パーセントになっております。こ
のように、検挙を始め諸対策は活発にとられている中で、被害が増加をして
おります。警察といたしましては、これまでとられてきた対策を一層強力に
実施していくとともに、特に犯行グループの中枢を検挙してこのグループを
壊滅に追い込みたいということが一つ、それから各方面と連携して、広報啓
発活動を特に被害に遭いやすい方々が対処しやすいように、抵抗力をつける
ように今一度効果の上がるものとして工夫してまいりたいと考えております。
秋には特殊詐欺の検挙・抑止に関する月間を設定したいと考えておりまして、
こういうことを通じて対策を強力に推進してまいりたいと考えております。