国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年8月22日(木)11:12~11:18

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について御報告申し上げます。委員
は、全員出席でございます。議題事項については、「人事案件」、「盲導犬
の訓練を目的とする法人の指定及び公示」について説明があり、原案どおり
決定させていただきました。その他警察庁から報告事項について、報告がご
ざいました。

      私からは以上であります。

  大臣にお伺いします。女性の県警本部長が初めて誕生するなど、女性の経
験や能力に応じた人事配置ということが着々と進んでいるというふうに感じ
ますけれども、警察庁が6月に女性の視点を活かした施策というものを発表
していますが、大臣御自身は警察の行政とか円滑な捜査に向けて、女性の活
力、視点をどのように活かすべきとお考えか、その将来像についてお聞かせ
ください。

答  (大臣)まず、安倍内閣の下においては、女性を積極的に登用していく、
その環境を作り上げていく、そして、そういった方向で各省庁が取り組む、
これが基本方針になっております。

   適材適所というのが大前提ではありますが、警察はかつては男の職場とい
うふうに言われておりましたけれども、やはり女性ならではの視点が有効、
そして、捜査、あるいは市民の皆様からの信頼という視点で、非常に効果が
あるということもあろうかと思います。特に、犯罪の被害者に対する対応等
々、女性ならではのきめ細かな視点というのもこれは活用されていって然る
べきだろうと思っております。そのためにも女性の出産、育児、こういうも
のがありますけれども、やはりそういうものを経ても職場としてしっかり働
いていけるような、そういった環境作りも併せて充実をしていくということ
が必要かと思っております。

   今回の岩手の県警本部長は、そういった私たちの内閣の取組の一つの象徴
的な例だと思っております。今後とも適材適所という視点は当然のことなが
ら、女性の積極登用というものを増やしていきたいと思っております。

  長官にお尋ねします。上半期のサイバー攻撃の実態がまとまりましたが、
「やりとり型」というような手口が増えているようであります。いろいろ対
応は難しいのでしょうけれども、今日から始まったハッカーコンテストに警
察からも6人が参加しているようでありますが、このサイバー攻撃への対応
について改めてお伺いします。

答  (長官)既に発表していますように、サイバー攻撃につきましては、その
手口が非常に多様化しております。それから、悪質化・巧妙化のテンポも非
常に速い。例えば、標的型メール攻撃でいわゆる「やりとり型」、昨年1年
間で2件把握したのみでありますが、本年上半期ではもう33件を把握して
おります。

   警察としては、こういう手口の巧妙化にスピード感を持って対処する必要
があると考えておりまして、サイバー攻撃対策に従事する職員の専門的な知
識・技能の向上、サイバー攻撃分析センターの分析能力の強化、それととも
に、民間事業者等との情報共有ネットワークを通じた未然防止、再発防止対
策、そして、サイバー攻撃対策への民間の知見の活用等の民間との連携を進
めて、サイバー攻撃に適切に対処していきたいと考えております。

   この度、SECCON横浜大会に警察情報通信職員の有志が参加するもの
と承知しております。もとより彼らが日常業務でやっております情報技術解
析の能力とはやや異なる種類の能力が必要であると思いますけれども、いず
れにしましても、これへの参加を通じて、個々人のスキルの向上、そして、
民間の人たちとの交流が進むことを期待しております。