国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年9月5日(木)11:47~11:52

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  御報告申し上げます。本日の国家公安委員会は、委員全員出席でございま
す。議題事項については、「人事案件」と「犯罪被害者等給付金の裁定に対
する審査請求事案の審理状況及び採決」について説明があり、原案どおり決
定いたしました。その他警察庁から報告事項がありました。以上でございま
す。

      中身については触れませんが、実は1点、過日、SECCONに警察庁の
職員、理事官を含め6人が参加いたしました。メディアの方々には大変報道
いただきました。そういう意味では、こうやって警察もサイバー対策に熱心
に取り組んでいるということが国民の皆様にも御理解いただけたと思います。
最終的には、決勝には残れませんでしたけれども、タイガー・ウッズも最初
は予選落ちですから、そういう意味ではこうやって前向きにチャレンジして
いくということは非常に大切だと思います。一方では、参加をされる方は、
それなりの専門知識をみんな持っていますから、そういった方々といろいろ
な情報交換、横の連絡ができるということも一つの成果だと思います。今後
とも、こういうコンテスト等々に積極的に参加をして自らのスキルを上げて
いくということを是非督励していきたいと思います。

      私からは以上です。

  大臣にお伺いします。東日本大震災から2年半に間もなくなり、警察の活
動も続いていますが、大臣の御所見をお願いします。

答  (大臣)2年半ですけれども、警察は、延べ114万人以上の警察官を被
災地に派遣して、住民の皆様の視点に立って様々な活動をしてまいりました。

   まだ2,700人の方が行方不明です。この捜索も進めていく必要があり
ますし、一方では、身元不明の御遺体が114体ございますので、この身元
の確認作業もしっかり進めていく必要があると思います。

   一方では、被災地の復旧・復興というのは、治安が確保されているという
ことは大きな要素であるし、それが前提です。今後とも、パトロールとか犯
罪の取締り、それから、被災者の相談に親身にのってあげる、こういうこと
が必要だと思いますので、きめ細かな警察としての対応をしていくべきだと
思いますし、そういう形になるようにしっかり警察を督励してまいりたいと
思います。

  長官にお尋ねします。長官は、8月下旬にトルコを訪問されて、向こうの
クルチラール国家警察長官と会談をして、様々な協力を約束されてきたと聞
いております。具体的に今後トルコとの協力関係をどのようにやっていくの
かお尋ねします。

答  (長官)御案内のように、トルコは、ダーダネルス・ボスポラス海峡を隔
てて、ヨーロッパ、アジアに跨る大国でありまして、中東、あるいは中央ア
ジアにも大きな影響力を持っております。トルコ国家警察は、国際組織犯罪、
あるいは国際テロに関して豊富な知見を有しておりまして、日本警察にとり
ましても、現下の治安情勢、国際情勢に鑑みますと、重要なパートナーであ
ると認識しております。

   今般の訪問では、トルコ国家警察のトップでありますクルチラール長官と
直接会談をしまして、国際テロ、あるいはサイバー攻撃等々に関する課題に
ついて意見交換を行い、更なる協力強化を確認したところであります。そし
て、今後の両国警察の協力関係の強化を基礎づけるものとして、日・トルコ
警察当局間意図表明文書に署名をいたしました。他方、トルコのシヴァスに
ありますアフガニスタン警察官の訓練センターを訪問いたしました。ここに
派遣中の日本警察の柔道の専門家を督励いたしまして、これは日本警察の国
際協力として国際的にも非常に評価の高いプロジェクトでありますが、その
成果を確認したところであります。

   今回の私の訪問は、5月に安倍総理がトルコを訪問され、両国首脳が署名
した「戦略的パートナーシップの構築に関する共同宣言」、これの具体的な
推進という側面もありまして、そういう意味からも大きな意義があったと考
えております。

   非常に短い期間で「かけ足」の訪問でありましたが、トルコ国家警察の温
かい歓迎を受けましたし、その協力関係の強化の確認という点でも内容の充
実した出張であったと考えております。