国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年10月4日(金)10:02~10:12

2 場所 内閣府本府1階会見室

3 概要  私の方からは、人命救助事案の発生と救助者の死亡、もう御承知のとおり、
神奈川県の踏切で男性を助け出すために、自らの命を賭して救助された女性
がいらっしゃいました。残念ながらお亡くなりになってしまいました。心か
ら御冥福をお祈り申し上げます。私もテレビ等々で報道を聞きまして、本当
に痛ましい気持ちでございますけれども、一方では、そのときの女性の救助
しなければいけないという一心、これは私、本当に胸に突き刺さるものがあ
ります。そういうことで、私は亡くなられた女性が自らの命を顧みないで人
を救助しようという、この崇高な行為に対して、心から敬意を表したいと思
います。この上で、この崇高な女性の行為に報いるために警察庁長官から警
察協力章の授与を決定させていただきました。警察としては、最高栄誉の賞
でございます。速やかに御遺族にお渡しをさせていただきたいと思っており
ます。

      拉致関係でございますが、明日、午後2時から川崎におきまして、「川崎
市民の集い」がございます。私も出席させていただきます。御承知のとおり、
10月5日は横田めぐみさんの誕生日にも当たりまして、49回目の誕生日
ということでございます。36年間も長い間、家族の皆様が筆舌に尽くし難
い苦しい思いをしながら、非常にこの拉致被害者の救出に前面に立って取り
組んでおられます。私どもとしては、一刻も早くすべての被害者を取り返す
と、このことの決意を新たにさせていただきました。全力を尽くして私たち
は政府を挙げて拉致問題の解決に向けて取り組んでいきたいと思っておりま
す。

      警察でございますけれども、あえて今日ここで発表させていただきたいん
ですけれども、皆さんほとんど報道していただけないので、実は警察は非常
に地道な取組をしていまして、全国の警察通信指令・無線通話競技会という
のが10月1日から実は開催されているんです。これは、通信には110番
を受けたときから、そのほかにも災害、あるいは犯罪の通信、双方向で速や
かに、そして、正確に対応していく、そして、あらゆるシミュレーションを
想定してやっていく、こういうことが必要でございまして、地道な日頃の訓
練というのがございますけれども、今回はその訓練の成果を全国の都道府県
警察並びに皇宮警察が参加をして、2つのチームに分かれて実施します。予
選を勝ち抜いた10チームが、それから、大規模の都道府県警察のチームの
方が9日にそれぞれ決勝戦を行います。8日に行われる本選の開会式には、
私も出席させていただこうと思っております。競技の詳細は、事務方に聞い
てほしいと思いますけれども、こうやって地道な現場の警察官が努力をされ
ておられるということも、是非私の方からも御報告を申し上げたいと思いま
す。

  最初に報告された神奈川の横浜踏切事故での女性への表彰なんですけれど
も、具体的には警察庁長官からとおっしゃったんですが、どういうふうな形
で表彰されるんでしょうか。

答  これは御遺族の御葬儀等々もございまして、内閣からも別途そういう賞状
なりが贈られるというふうに側聞いたしておりますので、その伝達の仕方に
ついては、改めて検討して時期は決定をさせていただきたいと思っています。
できるだけ速やかに対応させていただければと思っております。

  受賞の理由はおっしゃったと思うんですけれども、その内閣として贈るべ
きだということですか。

答  内閣は内閣として別途対応されていますので、警察としても同時に警察協
力章を渡させていただくという決定でございます。

  内閣とはまた別にということですか。

答  内閣は別です。内閣としては別の賞のルールがございますので、それとは
別に警察としてお渡しさせていただくということでございます。

  明日、横田めぐみさんの拉致の市民の集いに行かれるということなんです
けれども、講演をされるということですか。

答  講演をさせていただこうと思っています。

  踏切事故の関係で、身を賭すということが今日本社会に足りているか足り
ていないか大臣がどう考えているかわかりませんけども、今回の事案が日本
社会に与える影響みたいなものについて考えがありましたらお願いします。

答  そういう正義感というか、人を助ける、お陰様、お互い様という精神とい
うのは、日本の、ある意味で昔から培われてきた精神文化の一つだと思いま
す。しかし、命を賭してまでもそういう取組をされたということは本当に私
ども心から敬服して、そして、この犠牲になられた女性には御冥福をお祈り
申し上げたいと思います。これは、老若男女問わず、こういった犠牲に対し
て心から敬服する気持ちとお悔やみの気持ちをすべての方々が持つべきだと
思います。その象徴として私どもは警察協力章、最高の栄誉でございますが、
授与させていただくことを決定させていただいたということです。

  明日の集会のことなんですけれども、横田めぐみさんは明日で49歳の誕
生日を迎えますけれども、改めて集会ではどのようなことを訴えられるんで
しょうか。

答  もしお聞きしたければ、是非現地に取材に来てください。そのときにお話
しします。

  どういう心づもりで臨まれるかということだけお願いします。

答  常に私の心づもりは就任以来変わっておりません。