国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年12月10日(火)11:57~12:06

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  閣議の前に官邸において犯罪対策閣僚会議がございました。私も国家公安
委員長として、まずサイバー犯罪対策について、特にログの保存の重要性で
あるとか、産官学連携の新たな枠組であります「日本版NCFTA」の創設
等に向けて説明させていただきました。また、2020年オリンピック・パ
ラリンピックに向けての対応、それから、暴力団対策の徹底、薬事法改正等
も踏まえました合法ハーブと称して販売されているいわゆる脱法ハーブです
ね、この対策の徹底、それから、振り込め詐欺事案の捜査の徹底、それから、
ストーカー事案についてのきめ細かな対応、こういったことについて私から
言及させていただきました。

      それから、私から報告でございますが、12月10日から16日までは、
法律に基づいて北朝鮮人権問題啓発週間に指定されています。例年、政府が
主催していろいろなイベントをしておりますが、もう既に皆様には御報告か
と思いますけれども、今回はお手元にお配りしている資料のとおり、2つの
行事を開会させていただきます。一つは、政府主催の拉致問題シンポジウム
でございます。これは専門家の方々と在京大使館、政府関係者の皆さんの参
加も得まして、14日14時から開会いたします。いわゆる有識者懇談会の
メンバーの方に御登壇いただきまして基調発言をいただいた後、フロアには
ジャーナリストを始め学識経験者の方を大勢御招待申し上げておりますので、
そことインタラクティブで議論をいただくと、要するに拉致問題解決に向け
てどう取り組むべきかというようなことで皆さんから御議論いただきたいと
思っております。それともう一つは、16日月曜日、夕方6時から第一生命
ホールで、晴海にございますけれども、これはクラシックの演奏ホールでご
ざいますが、6時から開会いたしまして、東京芸大のオーケストラのメンバ
ーとか、海上自衛隊の三宅由佳莉さん、歌姫と言われる、アマゾンドットコ
ムのCDの売り上げがずっと数週間トップになっているというような方にも
出演いただいたり、あるいはピアニストの熊本マリさん、そして、ポスター
のモデルになっていただいた津川雅彦さんにもゲスト出演していただいて、
私との対談もさせていただきたいと思っています。このコンサートは、会場
が700人弱しか入りませんので、全国にパブリックビューイングをお願い
いたしまして、既に25会場から申込みがきております。全国北海道から九
州まで各地区でそういう申込みがきておりますので、私どもとしても、政府
としても協力をさせていただきたいと思っております。また、インターネッ
ト中継でも見れますので、個人で是非視聴を希望される方は、是非皆さんメ
ディアにおかれましてもそういった広報をしていただければ有り難いなと思
うわけでございます。やはり国民の皆様に拉致問題解決の大切さというもの
を改めて認識いただくいい機会になればと考えております。

      私からは以上であります。

  北朝鮮の張成沢国防副委員長の解任が、党の方から発表されました。金正
恩第一書記への権力集中というのが確実視されるところなんですけれども、
拉致問題への与える影響はどういうふうに考えられるでしょうか。

答  我々は拉致問題解決のための政府の方針でも、8項目めにありますように
あらゆる方策を講じていくとしております。ああいう形で北朝鮮が権力闘争
絡みで人事がいろいろ動いているということは、我々もしっかり注視をしな
がら、そういった動きというのは、この半年、一年、多くございました。で
すから、一つ一つを丁寧に分析して、そして、冷静に対応していく必要があ
ると考えております。拉致問題解決にも影響ができるだけ生じないように、
私たちは、あらゆる情報をしっかり的確に捉えて、それを解決に向けて生か
していくということが何よりも大切だと思います。

  現時点でこんな影響が出るのではないかというところは、まだ、なかなか
言うことは難しいでしょうか。

答  昨日でしょ。解任になったの。北朝鮮の中もまだ情勢が固まってないです
から、まず見極めることじゃないですかね。

  北の話で、情勢が固まっていないということで、日本の拉致に対するスタ
ンスは不動だと思うんですけれども、改めて北になんかメッセージがあれば。

答  今、お答えいただきましたように、まさしく日本の拉致に対するスタンス
は、どういう向こうが北朝鮮国内の人事がいろいろ動いたとしても、我々の
拉致に対する姿勢は不変であります。お答えいただきましてありがとうござ
います。

  どう不変かというのは。

答  不変です。要するに我々の基本方針は不変です。

  話題変わるんですけれども、先日、テレビ番組に大臣、出演されたときに、
特定秘密保護法、今回成立したんですけれども、必要性を強調されるととも
に、ネーミングが良くなかったというふうな発言をされていたと思います。
その辺の話というのは。お考えをお聞かせ願えれば。

答  私も答弁にすごく参加していまして、やはり思ったことは、この法案の目
的は、機密情報漏洩防止なんですよね。だから法案のネーミングはそういう
のでもよかったんではないかなと、これは個人的な印象。特定秘密保護とい
うのは手段ですから。目的は、機密情報の漏洩を防止することなので、そう
いう考えもあったのではないですかね、というのは、これはあくまでも個人
の印象です。しかし、この法案は絶対必要な法案であります。それはテレビ
でも強調させていただきました。

  昨日、総理が会見の中で「説明という面で私も反省する部分がある」とい
うような発言もございまして、それと国民への周知とかそういう意味で反省
するべき部分というのはあるんでしょうか。

答  これからも、総理も昨日おっしゃっていましたよね。やはり引き続き政府
も丁寧に説明していく責任がある。まったくそのとおりだと思います。政府
だけではなくて、与党、自民党、公明党を含めて与党もそういう説明をしっ
かりして、国民の不安を払拭していくべきだと思います。最近ネットを見て
いますと、オスプレイの写真を撮ってネットで流したら捕まるのではないか
とか、ちょっと信じられないような新聞記事が躍っていますので、そういっ
たことはほぼ100パーセントない話なので、そういうあらぬ誤解を受けな
いような対応をしていくことが必要だと思います。