国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年12月13日(金)9:55~10:03

2 場所 内閣府本府1階会見室

3 概要  拉致関連でございますが、10日から法律に基づく人権週間が行われてお
りまして、16日が最終的にはコンサート、あるいは14日にはシンポジウ
ムということでございます。15日には、熊本県庁で拉致問題に向けて大会
がございますけれども、私、熊本まで出張させていただいて、1時間ほど政
府の取組について講演をさせていただく予定でございます。東京並びに地方
において、こういう人権週間に基づいた活動が行われているということを御
報告申し上げたいと思います。

  北朝鮮が張成沢元国防副委員長の死刑執行を発表しました。受け止めをお
願いします。

答  一昨日、裁判があって判決が出て、そして、すぐ執行ということで異例の
早さであるということは、おそらく皆さん感じていると思います。一方では、
そういった北朝鮮では、いろいろな権力闘争を含めた金正恩体制に向けての
動きがあるということは事実だと思います。一方では、冷静に見つめていく
必要があると思います。日本に対しては、春先までは厳しい言動、挑発的な
言動がたくさんありましたが、5月以降は日本に対するそういう言動はない
というのは、これ事実であります。ですから、そういった北朝鮮の情報をし
っかり冷静に見つめながら、私どもとしては拉致問題解決に向けて取り組ん
でいく必要があると考えています。

  今回の死刑執行の発表に関しまして、アメリカの国務省のハーフ副報道官
が、「事実であれば、極端な残忍さを示すものである」と述べた上で、今後
の対応について地域の同盟国やパートナーと話し合っているという、日本、
韓国、中国とかそういう関係国との協議というのを明らかにしたんですけれ
ども、こうした事態を踏まえて、他の国との協議とかそういうものというの
は。

答  これは今回だけに限らず、北朝鮮情勢については、関係各国が連携して情
報収集をしているということは事実でございますが、当然、日本としてもそ
ういう考え方に基づいて、引き続き米国を始めとする同盟国との連携を通じ
て、北朝鮮の正しい情勢、情報の入手に努めていきたいと思っております。
これは政府を挙げて取り組むことであります。

  長年にわたって大臣は拉致問題に取り組んでこられたと思うんですけれど
も、先ほど異例だという発言もあったんですけれども。

答  こういう形で公開をしてやる、それから、張成沢氏自身が連行される場も
映像に出すというようなことは、今までになかったことですので、これをど
ういうふうに見るかというのは、しっかり分析をして対処していく必要があ
ると思っています。これはいろいろな情報もありますけれども、そういった
情報をしっかり正しく分析していく必要があると思います。

  北朝鮮側は、かなり積極的に情報を出したいというか、そのことをアピー
ルしたいという思いがあるんでしょうか。

答  現実に事実として、ああいう報道を公表していますからね。今までなかっ
たことです。

  北朝鮮の張成沢氏の関係の発表とかいろいろありますれども、改めて拉致
問題に対して政府としてどのように対応していくか、影響は与えさせないと
いうことだと思うんですけれども、改めて政府のスタンスを教えてください。

答  政府のスタンスは、もう前から全く変わることはありません。これは正式
に公表しているとおりであります。一方、先ほど申し上げましたように、北
朝鮮は日本に対して張成沢氏のこういう内部の話とは別に、日本に対しては
あまり厳しい言動、言及、例えば北朝鮮の国営放送を通じても、そういう挑
発的な言動というのはここのところ控えているというのは事実でありますか
ら、しっかりそういったことを冷静に見極めながら拉致問題解決のためにも
取組をしていくと、これに尽きると思います。