国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成26年1月23日(木)11:26~11:31

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  定例会議の状況について御報告申し上げます。委員は、全員出席です。議
題事項につきましては、「警察官の服制に関する規則の一部を改正する規則
案」、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則の一部
を改正する規則案に対する意見の募集」などについて説明がございまして、
原案どおり決定させていただきました。その他に警察庁から報告事項につい
て、報告がございました。

      私からは、以上であります。

  大臣にお尋ねします。2020年東京オリンピック・パラリンピックです
が、明日、組織委員会が発足し、警察庁も準備室を立ち上げ、警視庁も組織
を立ち上げると聞いています。警察としてのオリンピック・パラリンピック
に向けた取組等についてのお考えをお尋ねします。

答  (大臣)御指摘のように、明日、夕方に組織委員会が正式に立ち上がるこ
とになります。日本での開催でございますので、開催国としてしっかり治安
の責任を果たしていくこと、これが極めて重要であります。

   警察庁では、警備局長を長とする「2020年オリンピック・パラリンピ
ック東京大会準備室」、これを設置いたしまして、体制の強化を図ってまい
りたいと思っております。

   今後とも、大会の組織委員会の関係者と、あるいは、関係機関とも密接な
連携をしながら、まず情報の収集・分析、警戒警備の強化、そして、交通対
策等々が円滑に実施されるよう警察をしっかり督励してまいりたいと考えて
おります。

  長官にお尋ねします。昨年、質屋を仮装したヤミ金融事件の摘発がありま
した。今年、新年早々に不動産売買を仮装したヤミ金融事件が摘発されまし
た。こうした新たなヤミ金融事案についての長官の所見をお願いします。

答  (長官)ヤミ金融事犯につきましては、近年、相談件数や被害人員が減少
傾向にあります。貸金業法の改正、あるいは口座凍結、取締りの強化等が効
を奏しているものではないかと考えております。

   昨年まで、御指摘の質契約を仮装した貸金業法等違反事件が発生しており
ましたが、取締りと併せて、インターネット上の広告の削除要請、あるいは、
この手口は元利金の回収に自動引落しサービスを悪用していたことから、こ
の自動引落しサービス設定時における審査の厳格化を金融機関に要請したこ
と等によりまして、この種手口は押さえ込みつつあると認識しております。

   一方、この度、警視庁が検挙した不動産売買を仮装したヤミ金融事犯は、
新たな手口であると考えております。

   ヤミ金融事犯の手口は、時々刻々変化しておりますことから、警察として
は、引き続き、ヤミ金融の動向を注視しつつ、取締りや関係機関等と連携し
た各種対策を講じてまいりたいと考えております。

  長官にお尋ねします。去年1年間の懲戒処分の実態が公表されました。3
89人で、前年比70人弱減っておりますけれども、高止まりが続いており
ますが、この結果についての長官のお考えをお聞かせください。

答  (長官)御質問のように、昨年の懲戒処分者数は389人で、前年比マイ
ナス69人でございました。昨年上半期に引き続いて減少傾向は維持してい
ると思います。特に、懲戒免職事案は、警察改革以降、懲戒処分者数が最少
を記録したのは平成21年でありましたが、その平成21年のそれを下回っ
ております。これらは一昨年来取り組んできた施策が一定の効果を上げてい
ることの表れではないかと思っておりますが、いまだ平成20年、21年当
時に比べ処分者数は高い水準にあります。

   警察といたしましては、非違事案に対しては、引き続き厳正に対処すると
ともに、今後とも、警察の目的である「国民の安全・安心の確保」を一層前
進させるために、前を向いて、攻めの姿勢で、非違事案につながりにくい業
務の仕組みの構築や現場の士気高揚等の対策を進めて、国民の期待と信頼に
応える強い警察を確立してまいりたいと考えております。