国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成26年3月6日(木)11:56~12:01

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  国家公安委員会定例会議の状況について御報告申し上げます。委員は、全
員出席です。議題事項については、「犯罪による収益の移転防止に関する法
律施行規則の一部を改正する命令案」並びに「警察法施行令及び道路交通法
施行令の一部を改正する政令案等に対する意見の募集」などについて説明が
あり、原案どおり決定させていただきました。その他、警察庁から報告事項
について、報告がございました。

      以上です。

  大臣にお尋ねします。平成25年の児童虐待についての統計が警察庁で公
表されました。児童虐待の児童相談所への通告数が2万件を超え、過去最多
になったことなどの状況について、大臣の所見をお願いします。

答  (大臣)平成25年中の児童虐待事件の検挙件数、検挙人員は、いずれも
統計を取り始めた平成11年以降で最も多くなった前年に次いで多くなって
います。その要因は、児童虐待に関する広報とか啓発が浸透し、国民意識の
高まりがあって、近隣の住民等からの通報が積極的になされるようになった
ことが、非常に大きいと捉えています。

   今後とも、事件として取り扱うべき児童虐待について、迅速かつ的確に対
処するとともに、児童相談所を始めとする関係機関との連携を一層強化いた
しまして、虐待を受けている児童を早期に救出保護し、被害の拡大防止を図
るよう、警察を指導してまいりたいと思います。

  長官にお尋ねします。千葉県柏市で起きました連続殺傷事件ですが、地域
に大きな不安を与えました。昨日、容疑者が逮捕されたところであります。
この事件についてのお考えをお願いします。

答  (長官)今月3日深夜に千葉県柏市の路上において発生いたしました殺人・
連続強盗事件につきましては、昨日、被疑者を強盗殺人罪で逮捕いたしまし
た。

   この事件、閑静な住宅街において発生した極めて凶悪な事件でありまして、
地域住民を始め国民の安全・安心を著しく損なう事態であったと認識してお
ります。千葉県警察及び現場に近接する各県警察において約6,000名の
体制によって、住民保護のための警戒活動と被疑者の早期発見、検挙に向け
た活動を展開してきたところでありますが、昨日、被疑者を逮捕ということ
となりました。

   引き続き千葉県警察におきまして、この事案の全容解明に向けて鋭意捜査
を推進していくものと承知しております。

  長官にお尋ねします。平成25年中の暴力団情勢がまとまりました。いわ
ゆる暴力団勢力は、5万8,000人くらいで初めて6万人を切ったわけで
すが、減少はしているものの抜けた組員らがどこに行ったかというのは、懸
案ではあろうかと思います。この数字についての長官の所見をお願いします。

答  (長官)平成25年末時点で、暴力団構成員の数は前年と比較して減少し
て、8年連続で暴力団対策法施行後、最少人数を更新したところであります。

   ただ、暴力団の活動は多様化・不透明が進んでおります。また、暴力団等
によるとみられる銃器等を用いた事業者襲撃事件や対立抗争事件が依然とし
て発生しておりますし、暴力団情勢は依然として厳しいと認識しております。

   こういう情勢を踏まえまして、今後とも引き続き、暴力団の取締りと警戒
活動の徹底はもちろん、改正暴力団対策法の効果的な活用や暴力団排除の取
組の更なる推進など、暴力団の弱体化・壊滅に向けた取組を更に進めていき
たいと考えております。