国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成26年5月13日(火)9:59~10:04

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  私の方からは、特に今日は閣議関係では御報告することはございません。

問  朝鮮総聯ビルの入札の関係で、昨日東京高裁が総聯側の不服申立を却下するという決定を出しました。基本的には司法手続の話だとは思うのですけれども、日朝協議の中で北朝鮮側は、この総聯問題の解決というのを重視するという姿勢をとってきているとされております。大臣の御所見というか見解を改めてお願いします。

答  朝鮮総聯本部ビルの競売については、今御指摘いただいたように東京高裁の下で執行抗告が棄却されたと、これはもう承知いたしておりますけれども、あくまでもこれは裁判所の下で行われる手続なので、私からあえてコメントするということは差し控えさせていただきたいと思います。

問  認知症の行方不明者の関連で質問なんですが、年間で1万人という暫定値が出ている状況の中、昨日群馬県で7年ぶりに女性の身元が確認されるなど、同様のケースが続いているんですが、警察の行方不明者の情報のオンラインシステムについて、迅速な確認を徹底するために見直しなど必要ではないのか大臣の所感をお伺いします。

答  私も昨日報道されたテレビを見ました。警察では、行方不明者の届けが出た場合には、氏名とか必要項目をシステムの中に登録して、行方不明者の発見とか保護に取り組んでいる、これ現状ですけれども、実際、認知症に係る方々の行動というのは、御本人、御自身がそういう認識がないということがありますので、最近の事例、今回も含めて参考にして、どのような取組が一番良いのかということを総合的に検討していきたいと思っています。警察がしっかりと積極的にこの行方不明者の発見・保護に努めていくというのは、これは警察としての責務でございます。いろいろ新しい手法がたくさんあると思います。例えば、3・11のときも御家族の御了解をいただいたらDNA鑑定をして、ずっと身元確認をしたというケースもございますので、そういった留守の御家族の方の御了解をいただくというのが大前提だと思いますけれども、そういったような取組をしていくというのも一つの選択肢ではないかなと思います。しっかり関係者とよく相談をしながら、より効果的な手法について警察としても検討していきたいと思っています。

問  CIAの元職員エドワード・スノーデン容疑者が、近々、機密資料の詳細を記した本を出版するということで、その中に日本に対する盗聴ですとかパソコンのハッキングなども記されているとの報道がありますが、日本の主要な情報機関の一部を所管する大臣として見解をお願いします。

答  今御指摘いただいたような書籍が出版されるということは、私も報道で承知しておりますけれども、どんな中身なのかは承知しておりませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、警察では、例えば警察関連の情報の流出を防止するため、業務で使っているネットワークと外部とを分離するというような情報セキュリティ対策の徹底は現在でもいたしております。また、情報を盗ろうという標的となる可能性のある民間事業者等々に対しましても、標的型メール攻撃等のサイバー攻撃事案に関する情報を集約・分析して、そして注意喚起を積極的に行わせていただいております。サイバー攻撃への対処というのは、これは国家の安全保障、国の根幹にかかわる問題でございますので、今後とも関係省庁が緊密に連携して、対処の態勢の強化に努めるよう、警察としてもその責務を果たしてまいりたいと考えています。