国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成26年6月12日(木)11:46~11:51

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   国家公安委員会定例会議の状況について御報告いたします。委員は、全員出席です。警察庁から「行政事業レビューにおける公開プロセスの結果」、「平成25年中における山岳遭難及び水難の発生状況」等々について、報告がございました。以上であります。

問  大臣にお尋ねします。昨年の山岳遭難と水難の発生状況がまとまりましたが、これについて大臣の所感をお願いします。

答  (大臣)平成25年は、水難による中学生以下の子供の犠牲、死者数は大幅に減少していますけれども、一方、山岳遭難では、発生件数、遭難者数、死者・行方不明者数、いずれも昭和36年以降最多を記録いたしております。
 警察においては、山岳遭難救助隊が遭難者の捜索や救助に当たっているほか、事故の未然防止を図るために、登山計画書の提出の励行やインターネット等を活用した広報啓発活動に取り組んでいるところでございますが、更にこの広報啓発活動は強化してまいりたいと考えております。また、各県警間の連携、あるいは地方公共団体との連携、情報の共有も極めて大切でございます。そういった取組も強化をしていきたいと思っています。
 これから海や山で過ごす方が増える季節で、山岳の遭難が多発する時期でもございますので、山岳遭難、そして、もちろん水難の防止に向けた対策を継続して徹底して行うよう警察庁をしっかり督励、指導してまいりたいと思います。

問  長官にお尋ねします。サッカーワールドカップブラジル大会が間もなく開幕します。現地と国内における警察の警備体制についてお願いします。

答  (長官)ワールドカップブラジル大会をめぐっては、ブラジル当局が十数万人規模の警備体制を確保するなど警戒警備を強化しているものと承知しております。日本警察は、現地に所要の職員を派遣し、ブラジル当局とも緊密な連携を図っているところであります。
 また、ワールドカップブラジル大会の警備状況につきましては、警察としても情報収集を行い、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会の準備に役立てていきたいと思っております。
 なお、ブラジルでは、我が国の支援により、サンパウロ州を始めとしたいくつかの州で交番制度が取り入れられているところであります。こうした制度がワールドカップブラジル大会の成功に寄与することを期待しております。
 国内では、各地の集客施設においてパブリックビューイングが開催されます。6月15日、午前10時から行われる対コートジボワール戦は、日曜日の午前中に開催されますことから、渋谷駅前交差点や渋谷センター街では普段以上の混雑が予想されます。
 警察としては、パブリックビューイングを開催する施設管理者や主催者に対し自主警備の徹底を申し入れるほか、周辺道路の円滑な交通の確保、雑踏の整理や周辺でのトラブル防止を目的に、国民の御理解と御協力を得ながら、必要な警備措置を行うこととしております。

問  長官にお尋ねします。熊本県内で女子高校生が御遺体で見つかりまして、別の事件で逮捕されている男の関与が疑われています。被害者と男はインターネットで知り合ったという情報もあるようですが、この事件についての所感をお願いします。

答  (長官)お尋ねの事件は、6月6日、熊本県警察において強制わいせつ事件で逮捕した被疑者の供述に基づいて、人吉市内において女性の遺体が発見され、この御遺体が5月上旬から行方不明となっている女子高生であることが判明したものであります。
 熊本県警察においては、捜査本部を設置し、知り合った経緯も含めて、事案の解明に向けて鋭意捜査を行っているものと承知しております。