国家公安委員会委員長記者会見要旨(警察関連部分のみ)

1 日時 平成26年7月8日(火)10:57~11:05

2 場所 中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B

3 概要   今日、閣議の後に脱法ドラッグ関係の関係閣僚会議を開会させていただきました。私からは、いわゆる「脱法ドラッグ」については、乱用者が犯罪を犯したり、重大な交通事故を起こしたりする事案が後を絶っておりません。深刻な社会問題となっているということを申し上げました。
 警察としては、いわゆる正規の医薬品事業者とは明確に峻別をするということを前提に、指定薬物の単純所持であるとか使用を禁止する改正薬事法を活用して、引き続き、警察活動全般を通じた情報収集を強化して、乱用者を徹底的に検挙するとともに、突き上げ捜査等によりまして、販売業者の検挙、流通ルートの解明などを徹底していくほか、厚生労働省、そして、都道府県知事とも連携して、販売店舗の実態把握であるとか、積極的な立入り検査を実施するとともに、「脱法ドラッグ」の多くは実際には違法薬物でございますので、危険性が高いという認識が国民の間に根付くようしっかり努めてまいりたいと思っております。特に「脱法」という呼称が国民に誤解を与えることもあることから、ふさわしい名称について、今広く国民の皆様の意見を警察庁あるいは厚生労働省のウェブを通じて、意見を伺っているところであり、昨日の朝までに、延べ2,400名の方から御意見が寄せられているところでございます。
 政府全体として「脱法ドラッグ」対策に取り組むとともに、今後とも、関係省庁等と連携して有効な対策が推進されるように、警察をしっかり督励してまいりたいと思います。
 今日の脱法ドラッグ関係閣僚会議でも、厚生労働大臣からも問題点の指摘がございました。事実上違法麻薬であってしっかり取り締まっていく、その対策は極めて重要であるという趣旨の発言がございました。おそらく厚生労働大臣が今日、今、同じような時間に厚生労働大臣として記者会見をされていると思いますので、是非、それは御参照いただきたいと思います。今後は、厚生労働大臣、そして、国家公安委員会委員長並びに内閣府森担当大臣等々と密接な連携をとって、対策をしていきたいと思っております。
 最近、報道を見ておりますと、「脱法ハーブ」というふうに報道されているところがございます。これは脱法ドラッグという名称であっても、その危険性というものがやや薄まるような感じがございますので、我々はこの名称の変更を広く国民の皆様に聞いているところでございますが、脱法ハーブというと何かこう癒し系みたいな間違った印象を持つことがあると思います。是非、報道機関におかれましては、今、呼称を募集しておりますので、そういった対応をいずれはとっていただきたいと思いますが、現時点におかれましても、脱法ドラッグというような表現にしていただきたいと、これはあくまでも私どものお願いでございますが、速やかにふさわしい呼称についても決定したいと思っております。いずれにしても、この脱法ドラッグで本当にいろいろな事件が各地区で起きています。つい先週末でしたか、豊島区、例の死亡事故が起きたところですね。あそこでも自治会の方とかによって、この脱法ドラッグを追放するためのキャンペーンの一環として、大々的なイベントを開会していただいているようで、私も出席したかったんですけれども、どうしても公務の関係で出席できなかったので、私は国家公安委員会委員長としてのメッセージをお届けさせていただいたわけですが、そこにも厚生労働大臣も出席されて、この脱法ドラッグについての危険性をしっかり訴えさせていただいております。今後、政府を挙げてこの脱法ドラッグ対策を徹底していきたいと思っており、是非ともメディアの皆様方におかれましても、御協力お願い申し上げたいと思います。