国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成26年9月4日(木)12:16~12:20

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日、国家公安委員会委員長に就任して最初の国家公安委員会定例会議を開催いたしました。国家公安委員会は、警察行政の政治的中立と民主的運営を確保するため、国民の良識を代表する方々が、警察の管理を行う重要なものであると認識しております。私といたしましても、委員の方々とともに我が国の治安の維持に取り組んでまいりたいと思います。
 それでは、本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。委員は、全員出席であります。議題事項については、「人事案件」等について説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について、報告がございました。以上でございます。

問  大臣にお尋ねします。今年上半期の生活経済事犯について公安委員会で報告があったと思います。現状と今後の対策について、大臣の所感をお願いします。

答  (大臣)平成26年の上半期においては、生活経済事犯全体の検挙は若干減少しておりますけれども、ヤミ金融事犯や知的財産権侵害事犯での検挙が増加しているところであります。また、悪質商法事犯の多くで、依然として、高齢者が狙われていると承知しております。
 生活経済事犯は、国民の日常的な経済生活における安全と安心に大きな脅威を与えるものであることから、今後とも、被害全体の最少化を目的とした積極的な取締りなど、多角的な対策が推進されますよう、国家公安委員会として警察庁を督励してまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。インターネットバンキングの不正送金事犯の上半期の被害状況がまとまりました。昨年同期に比べて非常に増えておりまして、地方の金融機関などにも広がりが見られます。歯止めのかからない現状に対する御認識、それから対策についてお願いします。

答  (長官)インターネットバンキングに係る不正送金事犯は、本年5月9日時点で、昨年1年間の被害額を上回りました。その後も被害が多発いたしまして、本年上半期は、1,254件、約18億5,000万円の被害となって、大変深刻な状況にあります。
 本年の特徴としては、多くの地域金融機関、地銀、信金、信組でありますが、ここに被害が拡大するとともに、法人名義口座に係る被害が増加しておりまして、そのことが被害額の増加につながったとみられます。
 現在、警察におきましては、口座売買関与者・出金役等を多数検挙するとともに、国際的なウイルスのネットワーク崩壊作戦、いわゆるボットネットのテイクダウン作戦に参加し、この種事犯に関連するウイルスの駆除等を促す対策を促進しているところであります。
 今後とも、警察の総合力を発揮した取締りを推進することはもとより、外国取締機関、国内金融機関等々と連携して、被害拡大防止対策を進めていきたいと考えております。