国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成26年11月6日(木)11:57~12:02

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。委員は、全員出席です。警察庁から「現行警察法施行60周年記念平成26年度全国青年警察職員意見発表会の開催」等について報告がございました。以上です。

問  大臣にお尋ねします。ここ1週間ぐらいに危険ドラッグを使用した者による交通事故が多発・急増しています。そのほかに、危険ドラッグを使用した者が、使用後、その場で路上で倒れて死亡する事案や、因果関係は分かりませんが神奈川県横須賀市では両親を殺した男が、危険ドラッグを所持していたことなどが明らかになりました。これまでも対策をいろいろとってきたと思いますが、大臣の現状の認識と今後の対策についてお尋ねします。

答  (大臣)御指摘のように危険ドラッグの影響によるとみられる交通事故が続発しているなど、依然として深刻な問題であると認識しております。
 こうした中、警察においては、関係機関と連携した販売店舗の実態把握やこれに対する突き上げ捜査等を徹底するとともに、関係国との情報交換を実施しているものと承知しております。
 この結果、危険ドラッグに係る検挙状況は、平成26年上半期において、128事件、145人であり、その後、検挙事件数・人員ともに大幅に増加し、本年9月末で359事件、406人に上っているところであります。
 引き続き、危険ドラッグの乱用の根絶を図るために、関係機関とも連携し、各種法令を駆使した取締りの強化、危険ドラッグの危険性についての啓発を強化するなど、政府の緊急対策に掲げられた施策を推進するよう、警察を指導してまいりたいと思います。

問  次長にお尋ねします。今年の特殊詐欺の被害が、9月までで既に400億円を超えております。中でも、振り込め詐欺で言いますと、256億円、昨年1年間の額とほぼ並ぶ状況となっております。依然として被害が深刻な状況が続いているわけですけれども、こうした状況についての考え、対策も含めてお尋ねします。

答  (次長)御指摘のとおり今年9月末現在で、特殊詐欺の認知件数が約9,500件で、被害総額は約404億円に上っております。特に、振り込め詐欺については、認知件数が8,000件近くになり、被害総額は既に去年1年間の259億円とほぼ並ぶ、257億円ということで極めて深刻な情勢と受け止めております。
 一方で、この間、特殊詐欺の検挙人員は昨年同期を11パーセント上回って、1,307人に上っておりまして、また、金融機関等におきましても約213億円を水際で阻止、この額は被害額の半分を超す額になっておりますが、水際で阻止するなど対策を進めているところでありますけれども、いまだ被害に歯止めがかかっていない状況でございます。
 警察としては、特に、犯行拠点の急襲・壊滅に力を入れるとともに、増加傾向にあります現金送付型被害への対策として、郵便・宅配事業者と連携した現金在中のレターパック・宅配便の配達の阻止、あるいは悪質な私設私書箱事業者の取締りなど、警察全部門の力の結集と関係機関等との連携強化に一層取り組んでまいりたいと考えております。