国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成27年2月26日(木)11:45~11:49

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。本日は、山谷委員長は、国会出席のため途中で退席されました。委員は全員出席であります。議題事項につきましては、「人事案件」等につきまして説明がありまして、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について、報告がございました。以上でございます。

問  長官にお尋ねします。昨年一年間の少年非行情勢がまとまりました。全体的には減少傾向にありますが、再犯率が高いというような特徴があります。現状の認識と今後の対策についてお願いします。

答  (長官)平成26年中における刑法犯少年の検挙人員は11年連続で、また、人口比では5年連続して減少いたしましたが、再犯者率は統計のある昭和47年以降で最も高くなっていること、あるいは非行の低年齢化傾向が続いていること、また、振り込め詐欺で検挙された少年が急増していること、あるいはいじめに起因する事件数も高水準で推移していることなど、少年非行情勢は依然として厳しい状況にあると認識しております。
 こうした情勢を踏まえまして、次代を担う少年の非行防止を図るため、地域社会と連携した立ち直り支援活動や非行防止教室の開催など、「非行少年を生まない社会づくり」を一層推進するとともに、少年を特殊詐欺に加担させないための取組を強力に推進したいと考えております。また、事件捜査を通じた不良交友関係の解消など、集団的不良交友関係対策を推進するほか、学校との連携を強化するなどして、引き続き、いじめ問題に対して的確に対応してまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。川崎市で中学1年生が殺害された事件ですけれども、まだ幼い男の子がひどい暴行を受けて殺害されるという痛ましい事件で、捜査の行方に注目が集まっていると思いますけれども、長官の所見をお願いします。

答  (長官)お尋ねの件については、去る2月20日、川崎市内の河川敷において、刃物で切られるなどして殺害された中学校1年生の男子生徒の御遺体が発見されたものであります。
 本件は、中学1年生の男子生徒が被害に遭った、誠に痛ましく、かつ、極めて悪質な事件であることから、神奈川県警察において、捜査本部を設置して被疑者の早期検挙に向けて捜査に全力を挙げる一方で、地域住民の不安を払拭すべく、警戒活動を強化しているものと承知しております。

問  長官にお尋ねします。千葉県警が特殊詐欺に関わったとして、人物を映像でネット公開しました。結果的に少年であったということがありました。こうした映像公開は、過去にも結果的に少年であったという例があると聞いています。結果的に少年、あるいは真犯人ではないというケースが想定されるわけですけれども、そういった難しさがあるかと思います。あとネット上ですので、一度公開すると完全な削除も難しいという難しさがある中で、こうした映像公開どうやって取り組んでいかれるかお考えをお尋ねします。

答  (長官)公開捜査については、個別具体的な事件ごとに、公開する人物が被疑者と認められる根拠が十分であることを前提として、捜査上の必要性、事案の軽重、関係者の人権等を総合的に勘案し、実施の要否を判断することとしております。
 今後とも、その必要性等を総合的に判断し、適切かつ効果的に公開捜査を行うよう、都道府県警察を指導してまいりたいと考えております。