国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成27年3月12日(木)11:52~11:56

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   山谷委員長は、国会出席のため、ただいま出かけましたので、代理で会見いたします。本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。山谷委員長及び委員は全員出席でございます。議題事項につきましては、「平成27年度国家公安委員会・警察庁交通安全業務計画案」等について説明がございまして、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について、報告がございました。以上でございます。

問  長官にお尋ねします。昨年一年間の暴力団情勢がまとまりました。かつて、10万人以上確認された暴力団が5万人台前半にまで減らす成果が出ていると思います。罪種別に見ますと、窃盗罪を詐欺罪が初めて検挙者数で上回るなど、暴力団が詐欺事件に資金源の獲得活動をシフトしているのがうかがわれます。現状の認識と更なる今後の対策についてお願いします。

答  (長官)暴力団構成員等の数は平成26年末時点で5万3,500人となっておりまして、5年連続で暴対法施行後の最少人数を更新し、構成員数自体も暴対法施行後最少を更新しているところであります。この要因の一つとしては、取締りの強化や暴力団排除活動の推進により、構成員が組織を離脱する傾向が続いているものと考えております。
 暴力団構成員等の検挙人員も前年と比較して減少いたしましたが、そのうち詐欺の検挙人員は、窃盗の検挙人員を初めて上回って、財産犯の中で最多となるなど、暴力団がその時々の情勢に応じて資金獲得活動を変化させている状況がうかがわれるところであります。
 警察としては、暴力団の資金獲得活動の実態に応じて、中枢幹部や有力な資金源となっている共生者等の取締り、犯罪収益の剥奪等の資金源対策など、暴力団の弱体化・壊滅に向けた取組を更に進める方針であります。

問  長官にお尋ねします。兵庫県洲本市で住民の方5人が殺害される事件が起きたところです。加害者側と被害者側の間では以前からトラブルがあって、警察への相談もあったということです。動機も含めまして事件の全容解明に向けて捜査にどう取り組んでいくかお伺いします。

答  (長官)お尋ねの件につきましては、3月9日、兵庫県洲本市において発生した5名の方が死亡した事件でありまして、同日、被疑者を被害者3名に対する殺人未遂罪で準現行犯逮捕したものであります。
 この事件は、住民に不安を与える極めて凶悪な事件であり、今後、兵庫県警察において、事件に至る経緯も含めて、事案の全容解明に向けた捜査を推進するものと承知しております。