国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成27年4月16日(木)11:16~11:20

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。山谷委員長は、国会対応のため欠席であります。委員は全員出席であります。議題事項につきましては、「人事案件」について説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について、報告がございました。以上です。

問  長官にお伺いします。平成26年中の出会い系サイト及びコミュニティサイトの事犯がまとまりました。コミュニティサイトは、前の年に比べて100人以上増えて過去最多となっています。中でも去年は1件殺人事件が起きていますけれども、今後の対応、対策などについて長官の所感をお願いできますでしょうか。

答  (長官)平成26年中の出会い系サイトに起因する事犯の被害児童数は152人ということで、事業者の届出制が導入された平成20年の出会い系サイト規制法の改正以降、減少傾向にあります。
 一方で、今御指摘のありましたコミュニティサイトでありますが、平成26年中、これに起因する事犯の被害児童数は1,421人でありまして、前年と比べて128人の増加。この要因としては、無料通話アプリのIDを交換する掲示板に起因する犯罪被害等が、平成25年以降増加していることなどが挙げられるところであります。
 コミュニティサイトに起因する児童被害の防止については、サイト事業者の規模や提供しているサービスの態様に応じた自主的な対策をきめ細かく要請・指導していくとともに、スマートフォンを中心としたフィルタリングの普及に向けた働き掛けや広報啓発を推進するほか、サイバー補導やインターネットを利用した福祉犯罪の取締りを推進してまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。奈良県を始めとする各地のお寺や神社で、油の様なものをかけられている跡が相次いで見つかっています。中には文化財も含まれていまして、決して軽い事件ではないと思っているところですけれども、この事案について、被害状況あるいは捜査について所感をお願いします。

答  (長官)お訪ねの寺社の文化財等を汚損する事件については、昨日現在で9府県、33か所で発生を確認しております。それぞれの府県警察にあっては、文化財保護法違反事件又は器物損壊事件として、防犯ビデオの精査や採取した油様のものの鑑定等の捜査を進めているところであります。
 また、警察庁においても、4月10日付けで、全国の都道府県警察に対しまして、パトロールの強化や発生時の初動捜査等の徹底について指示いたしました。
 この種事案は貴重な文化財等の価値を損なう悪質な事案であることから、鋭意捜査を進めるとともに、文化財所有者や関係機関と連携して続発の防止に努めてまいる所存であります。