国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成27年5月28日(木)11:56~12:01

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。委員は全員出席です。警察庁から「第18回統一地方選挙における違反取締状況」等について報告がございました。以上です。

問 大臣にお尋ねします。広域緊急援助隊が阪神淡路大震災をきっかけに作られて20年になります。その間、東日本大震災など多くの災害に出動しています。これまでの活動状況と今後について大臣の所感をお願いします。

答 (大臣)広域緊急援助隊は、大規模災害発生時に広域的な応援を行う部隊として、阪神淡路大震災における教訓を踏まえて発足し、本年6月に20年を迎えます。
 この間、新潟中越地震、JR西日本福知山線列車事故、東日本大震災等の様々な災害に出動し、被災情報の収集、被災者の救出救助、緊急交通路の確保、検視等に大きな成果を上げております。
 また、警察では、東日本大震災を始めとする災害対応を通じて得られた課題を踏まえて、防災業務計画を始めとする災害対応のための各種計画・マニュアルの作成・改訂を行ったほか、広域緊急援助隊等の装備資機材の整備の充実、実戦的な訓練の推進等を行っているところでございます。
 いつ、どこで発生するかわからない大規模災害に的確に対応するため、今後とも、広域緊急援助隊を始めとする各種部隊の能力向上等を図って、災害警備に万全を期するよう警察庁を指導してまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。名古屋大学の女子学生が劇物の硫酸タリウムを同級生の男子学生に飲ませたという事件についてなんですけれども、それについて、当初、宮城県警は「女子学生の名前が出ていない」としていましたけれども、男子学生の「捜査員に当初名前を出しました」という報道を受けて、説明を一転させました。この事件の経緯について、長官の御見解をお願いします。

答  (長官)宮城県警察においては、事件を認知した後、所要の捜査を行ってきたわけでありますが、被疑者が愛知県警察に逮捕されるまで、被疑者として特定するには至らなかったということから、その旨を説明してきたと報告を受けております。
 いずれにしろ、宮城県警察において、適切に説明されるものと思っております。

問  長官にお尋ねします。自転車の危険行為を繰り返した人に、有料で講習を義務づける制度が来月1日から始まります。自転車による事故が深刻な状況が変わらないという中での取組です。新しい講習制度についてのお考えをお願いします。

答 (長官)ご質問の自転車運転者講習制度は、一昨年の道路交通法改正によって新設されたものですが、本年6月1日から施行される予定であります。これは自転車の交通ルールの徹底のため、自転車の運転に関し一定の違反行為を反復して行った者に対して、都道府県公安委員会が講習の受講を命ずることができることとしたものでありまして、自転車の交通事故抑止に資するものと考えております。
 今後、本制度を適切に運用し、自転車の安全運転が促進されるよう都道府県警察を指導してまいりたいと考えております。