国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成27年6月11日(木)11:20~11:24

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。山谷委員長は、国会対応のため欠席であります。委員は全員出席です。警察庁から「ファイル共有ソフトを利用した児童ポルノ事案に係る全国一斉サイバーパトロールの実施」等につきまして報告がございました。以上です。

問  長官にお伺いします。来月15日から「自己の性的好奇心を満たす目的による児童ポルノ所持等」についての罰則が適用開始になりますけれども、そのタイミングで全国一斉でファイル共有ソフトを利用した児童ポルノ事犯に係るパトロールを実施させる狙いなどについてお聞かせください。

答  (長官)昨年の児童ポルノ禁止法改正で新設されました「自己の性的好奇心を満たす目的による児童ポルノ所持罪」については、本年7月15日から罰則の適用が開始されることとなります。
 警察庁においては、罰則の適用開始を国民に周知するため、これまでも政府広報や警察庁ホームページ等で広報を実施してまいりましたが、この度さらに、罰則の適用開始を目前にしたタイミングで児童ポルノ事犯の情勢を把握し端緒情報を入手するため、「ファイル共有ソフトを利用した児童ポルノ事犯に係る全国一斉サイバーパトロール」を実施することといたしました。
 この取組によりまして、7月15日以降に新たに罰則の適用対象となり得るファイル共有ソフト利用者によって保有されている児童ポルノ画像についても、自主的に削除されることを期待しております。

問  長官にお尋ねします。来年のサミットが三重県で開かれることが決まりました。警察は、警備面などで取組を進めていくということだと思いますが、例えば国際テロをめぐる情勢の変化等もあるかと思います。サミットに対する警察の対応についてお尋ねします。

答  (長官)来年のサミットが三重県志摩市で開催されることが決定されたわけでありますけれども、この伊勢志摩サミットの安全確保とこれに関連するテロ等の危険から国民を守ることは、警察に課された重大な責務であり、日本警察の総力を挙げてこれを完遂する必要があると考えております。
 他方で、世界各地で発生しておりますイスラム過激派による銃撃テロ事件等、国際テロ情勢は緊迫の度を増し、また、サイバー攻撃は、手口を進化させながら世界中で多発しており、サミットはこうした国際テロやサイバー攻撃等の標的となり得るものであります。更に反G7等を掲げる勢力による反対行動への対処も必要となります。
 こういったサミットをめぐる非常に厳しい警備情勢を踏まえまして、警察としては、国内外における情報収集や水際対策を徹底するとともに、所要の警戒警備の強化を図るなどして、全国警察一丸となってテロ等の未然防止を徹底してまいりたいと考えております。
 併せて、伊勢志摩サミット警備を完遂するためには、警察の取組はもちろんでありますが、関係機関や団体を始め、広く国民の皆様方の理解と協力が不可欠であることから、官民一体となったいわゆる「日本型テロ対策」等の取組を更に推し進めてまいりたいと思っております。