国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成27年6月18日(木)11:40~11:44

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。山谷委員長は国会出席のため途中退席されました。また筆頭の前田委員は、海外出張ですので本日は欠席です。議題事項は、「『犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令案』等に対する意見の募集」等について説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がありました。

問  長官にお尋ねします。認知症の疑いがある高齢ドライバーについて、医師の診断を義務付けるなどを加えました改正道路交通法が成立しました。改正の意義について長官の見解をお願いします。

答  (長官)先日成立いたしました改正道路交通法は、75歳以上の高齢運転者について、臨時に認知機能検査や高齢者講習を実施できるようにすること、あるいは貨物自動車に係る事故防止を図りつつ、社会的要請を踏まえた免許制度とするため、運転免許の種類として準中型自動車免許を新設すること等をその内容とするものでありまして、一層の交通事故抑止に資するものであると認識しております。
 この改正道路交通法は、一部の規定を除いて、公布の日から2年を超えない範囲内において施行するということとされておりますので、今後、これらの改正規定が円滑に施行されるよう、下位法令の整備等必要な準備を進めてまいる所存であります。

問  長官にお尋ねします。指定暴力団工藤會の代表らが所得税法違反で福岡県警に逮捕されました。上納金をめぐってそれを所得と認定したというこれまでにない形での捜査だと思いますけれども、今回の捜査についての所感をお願いします。

答  (長官)6月16日に福岡県警察が、指定暴力団五代目工藤會の代表者等が共謀の上、工藤會の運営費名目の「上納金」のうち、代表者の個人所得である金額を隠して税務署に申告し、所得税約8,800万円を免れたとして、同代表者ら4名を所得税法違反で検挙したところであります。
 本件摘発は、工藤會の資金基盤に打撃を与えるものでありますが、福岡県警察においては、引き続き関係機関と連携の上、本件の全容解明を図るとともに、未解決凶悪事件の捜査を更に徹底し、また特定危険指定暴力団の規制等、暴力団対策法を的確に運用するなどして、工藤會の壊滅に向けた取組を強力に進めてほしいと考えております。