国家公安委員会委員長記者会見要旨(警察関連部分のみ)

1 日時 平成27年8月7日(金)8:45~8:55

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要   私の方から2点ございます。一つは、明日の三重県出張の件でございます。明日、伊勢志摩サミットの開催地である志摩市賢島等を視察するために三重県を訪問いたします。現在、警察といたしましては、伊勢志摩サミットの成功に向けて、警備の万全を期すべく諸準備に取り組んでいるところでありまして、こうした観点からサミット関連施設の周辺状況等を視察したいと考えております。
 午後でございますけれども、三重県の津において政府拉致問題対策本部と三重県との共催により、地方の集いを開催し、私も主催者として参加する予定であります。三重県では初めての開催となりますが、拉致問題の解決のためには、世論の後押しが大きな力となります。皆様方の積極的な参加をお願いできればと考えております。今般、拉致被害者及び御家族の思いを共有していただくための一助として、政府において拉致被害者御家族ビデオメッセージを作成いたしました。明日の集いの中で上映いたしますので、御覧いただきまして、御理解を深めていただければと思います。
 もう1点ですが、8月16日です。青森県青森市において、「車座ふるさとトーク」を行います。この「車座ふるさとトーク」は、「関係府省庁の大臣等が地域に赴いて、テーマを決めて、現地の方々と少人数で車座の対話を行い、生の声をつぶさに聞いて、安倍内閣の政策に活かすとともに、安倍内閣が取り組んでいる重要な施策について説明をする」という趣旨で開催するものでありまして、今回、「車座ふるさとトーク」のテーマは、「高齢者の交通事故を防止するため」としました。青森県の皆様の様々な取組について御紹介いただきながら、今後、交通死亡事故等の更なる減少を目指す上で、地域一体となった高齢者の交通安全対策を一層盛り上げるためにはどうすればいいか、広く御意見を伺いまして、今後の施策に活かしてまいりたいと思います。詳細につきましては、事務担当者にお問い合わせをいただければと考えております。以上です。

問  昨日、日朝外相会談が行われまして、岸田外務大臣の方から調査結果の速やかな報告というのを改めて求めました。今回の会談が、調査の進展、あるいは問題の解決にどのような影響があるか、その期待も含めてお願いします。

答  岸田外務大臣、リ・スヨン外相との会談で、日朝合意の履行を求めつつ、日本国内の懸念を伝えるとともに、一日も早いすべての拉致被害者の帰国を強く求めたということに対しまして、先方からはストックホルム合意に基づいて、特別調査委員会は調査を誠実に履行している旨の説明があったと承知しております。しかしながら、調査開始から1年以上経っても具体的な見通し、報告等がないということは非常に遺憾であります。拉致被害者の御家族は高齢化されて、一刻も猶予ならないと思っておりますので、総理からも御指示がございました、北朝鮮から早急に具体的な行動を引き出すべく、すべての被害者の救出、帰国に向けて強く求め、結果を出していきたいと思っております。

問  明日、三重での集会に行かれるということですけれども、このタイミングで、世論に訴えていく重要性や意味についてはどのようにお考えでしょうか。

答  常に、世論に訴えまして、国民、皆が気持ちをひとつに、拉致は許せない、すべての被害者を返しなさいと声を上げ続けるということは、大切なことだと考えております。国際社会に向けても発信していき、これまでにない機運が高まっているわけでありますし、また、来月にも国連人権理事会で、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況に係るパネルディスカッションの開催が予定されているところでございます。米国、韓国などとの関係国とも連携しながら、主体的な情報収集に努めるとともに、国内の皆様にこの状況を伝えつつ、拉致問題、結果を出すように取り組んでいきたいと思います。

問  来週14日にも、戦後70年の談話が閣議決定されるという見通しになっております。大臣、内閣の一員としてどのような談話を期待されますでしょうか。

答  戦後70年の談話についてでありますけれども、今般、提出いただきました報告書も踏まえまして、総理が適切に判断されると考えております。歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでおり、今後とも引き継いでいくという考えで、それを前提として作成されるものと理解しております。平和国家としての戦後の歩み、また世界に果たしていく貢献等々、未来志向の良き談話を願っているところでございます。

問  昨日の報告書ですけれども、侵略や植民地支配というようなことは明示した上で、痛切な反省という言葉は盛り込まれ、一方でお詫びの必要については、とりわけ盛り込まれたというわけではないですけれども、大臣の歴史観と照らして、この報告書どのようにお読みになったでしょうか。

答  先の大戦への反省のもとに戦後の歩みというのがあったと思っております。政府の一員としまして、侵略等々の見解等々書かれておりますけれども、有識者による懇談会の議論や報告書における個別の項目についてのコメントは差し控えたいと思います。