国家公安委員会委員長記者会見要旨(警察関連部分のみ)

1 日時 平成27年9月8日(火)9:34~9:46

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要   拉致関係の被害者の御家族ビデオメッセージの上映会についてであります。今般、拉致被害者、そして、被害者の御家族の皆様の思いを共有していただくため、被害者家族からのビデオメッセージを作りました。このビデオメッセージについて、多くの国民の皆様に知っていただくために、9月11日17時より家族会の飯塚代表、横田御夫妻、そしてまた本間さんや有本さん等をお招きいたしまして、8号館1階講堂にて上映会を行います。私も出席いたします。ホームページ上で一般公募もしておりますけれども、報道関係の皆様には、是非お運びいただいて積極的に報道していただければと思います。詳しくはまた後ほど事務局より案内させていただきます。是非、一人でも多くの方においでいただきたいと思います。なお、ビデオメッセージにつきましては、この11日の上映会終了後に拉致問題対策本部事務局ホームページ、また政府のインターネットテレビ等々、皆様にお配りした資料の下の方に書いてありますけれども、視聴できるようになりますので、是非、多くの方々に御覧いただいて、拉致問題に対する御理解を深めていただいて、そして、拉致問題の解決につなげていきたいと思っております。

問  今御説明のあったメッセージビデオについてお伺いしたいのですけれども、今回、こういう形で作成された狙いというか、どのような効果、意義を期待してのものなのかということを改めてお願いします。

答  私も街を歩いておりますと、拉致問題解決してという国民の皆様の多くの声をいただきます。また、各地でもこの集会というのが開かれているわけですけれども、御家族の皆さんも御高齢ということもあって、すべての集会に出席できるということもなかなかいかないという状況もございます。そうした中で、より多くの被害者の御家族の皆様が、どのような切実な思いでいらっしゃるのか、拉致されたときの状況やどのような環境でお育ちになったのか等々をお話ししていただくことによって、より深くこの拉致問題の深刻さを理解し、また解決に向けてお声を上げていくというようなことにつながっていくのではないかと思い作成しました。また英語版も作りまして、韓国語版や中国語版も計画しておりますけれども、英語版、国際社会での機運も高まっておりますので、更に維持、強化すべく国連等の場でも活用していきたいと思っておりまして、早速9月の国連人権理事会で開催予定の拉致問題を含む北朝鮮の人権状況に係る各種会合において、広報啓発してまいりたいと思っております。

問  今、英語版を国際会議等で使用するというお話がありましたけれども、国際世論で拉致問題というものを訴えていくということが一つの課題だと思うのですが、具体的にこういった取組を通じて、国際社会をどう動かしていきたいのかということについてお伺いします。

答  このビデオメッセージは、もちろん国内の集会とか、学校教育現場での教育活動、また自治体での人権コーナーでの放映などを考えており、そして更に国際社会に向けての発信ということでありまして、この6月に北朝鮮の人権問題、そして拉致問題を解決していくための、ソウルに現地事務所も作られておりますし、昨年の暮れにはこの問題の解決のために、これまでにない強い文言の決議が、賛成116、反対20か国で通っているわけです。そしてまた、この9月から国連が始まるというわけでありまして、この機運を是非強く、みんなと共有しながら広げていって、解決につなげていきたいと思います。

問  大阪府警の現職と元警察官が、集団強姦事件で逮捕されたのですけれども、これについての御所感がございましたらお願いします。

答  お尋ねの件については報道で承知しております。大阪府警察において、捜査を尽くし、明らかになった事実関係に即して、厳正に対処するものと承知しております。

問  こちらのビデオメッセージなんですけれども、これまでの短波放送であるとか、いろいろな取組に加えて、また加わった形ですけれども、何とかしてこの北朝鮮側の体制側であるとか、あるいは待っている御家族の方ですとか、何らかの形で伝わればいいなと思ってお聞きしていたのですが、その辺りのお考えをお願いします。

答  北朝鮮はなかなか難しい国ではありますけれども、これまでも短波放送等を通じて日本からの声を届けてまいりました。こうしたビデオメッセージもいろいろな形で広がって、国際社会に広がっていくようにということを希望し、そしてまた働き掛けを強めてまいりたいと思っております。

問  今朝、安倍総裁の無投票再選が決まったのですけれども、それについて御所見があればお願いします。

答  平和な国作り、強い経済、少子化対策、地方創生、様々な課題がございます。穏やかで思いやりのある、そして明るく輝く日本を作っていくために、国民の皆様と心を一つに進んでまいりたいと思っております。まだ国会が開かれております。緊張感を持って丁寧に皆様と様々な理解が深まっていくように努めてまいりたいと思います。

問  山口組から離脱した方が、新しい組織を作った模様だという報道があるのですが、不安に思っていらっしゃる国民の方は多いと思うのですけれども、どのように対応されるおつもりなのかお聞かせください。

答  報道は承知しております。警察におきましては、引き続き、こうした動向に関する情報の収集に努めるとともに、関係箇所の警戒等、情勢に応じて必要な措置をとっていくこととしているところであります。また、8月末以降、こうした動向が見られたことから、去る9月2日に全国の暴力団対策関係課長を集めまして、今後の動向を踏まえた必要な諸対策について警察庁から指示が行われました。いずれにしましても、国民の安全安心を確保することが重要であります。引き続き、各部門が連携いたしまして、暴力団の弱体化、壊滅に向けた取組を一層強化してまいるよう警察当局を指導してまいりたいと思います。