国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成27年10月1日(木)11:11~11:16

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。本日は山谷委員長は海外出張のため欠席でございます。委員は全員出席です。警察庁から「愛知県春日井市における強盗殺人等事件の検挙」等につきまして報告がございました。私からは以上であります。

問  長官にお伺いします。指定暴力団山口組が分裂の動きを見せて1か月になります。この間の警察の対応についてお伺いしたいと思います。加えて家宅捜索の箇所数や逮捕者の人数についてもお願いします。

答  (長官)六代目山口組傘下組織の一部が離脱いたしまして、「神戸山口組」と称する暴力団が設立されましたが、こうした離脱動向が表面化してから、1か月余りが経過したところであります。
 この間、警察庁としては、組織分裂に伴う対立抗争事件の発生等に備え、8月27日付けで、情報収集、警戒、取締りの徹底について全国警察に指示いたしましたほか、9月2日に全国の暴力団対策・取締担当課長を集めた緊急会議を開催いたしまして、その徹底を図ったところであります。
 これまでの取締り状況についてでありますが、9月以降、昨日までに六代目山口組及び神戸山口組の二次組織の事務所延べ21か所を捜索するとともに、これらの事件に関して、二次組織の組長を含みます幹部等29人を逮捕するなどしているところでございます。
 現時点において、抗争に関する具体的な情報は把握しておりませんが、引き続き、市民生活の安全確保に万全を期するとともに、両団体に対する取締りを徹底していく所存であります。

問  長官にお尋ねします。愛知県春日井市のラーメン店で店員の男性の方が殺害されて、現金を奪われた事件があったところですけれども、極めて凶悪な事件だと思います。元従業員の男が強殺容疑で逮捕されたところです。この捜査では、任意の段階で男が取調べを拒否して、外に出て、捜査員が追跡しながらも見失ってしまい、一時所在が分からなくなったという経緯もありました。携帯電話を捜査員が所持していなかったということですが、そういった捜査の経緯、対応についても含めてこの事件のお考えをお願いします。

答  (長官)お尋ねの事件につきましては、9月24日早朝、愛知県春日井市内の飲食店において、店員1名が殺害され、もう1名も重傷を負った上、売上金が奪われた事件でありまして、9月29日に愛知県警察において、元従業員の男27歳を強盗殺人罪で逮捕したものであります。
 本件は、誠に痛ましく、かつ、極めて残忍で凶悪な事件であり、愛知県警察において、事案の全容解明に向けて、所要の捜査を進めていくものと承知しております。
 なお、逮捕前の任意取調べの過程で、御指摘のように、9月28日に同人が取調べを拒否して警察署から立ち去ったため、捜査員が説得を行うなどして同行していたものの、その後、所在不明となった経緯があったと承知しております。立ち去りの時点では、あくまでも任意捜査でありますことから、身柄を留める根拠がなかったものという報告を受けております。
 いずれにしましても、愛知県警察において、事案の全容解明に向けて捜査を尽くすことが重要であると考えております。