国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成29年5月11日(木)11:36~11:40

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。今日は松本国家公安委員会委員長が欠席のため、私が会見を代理いたします。
 警察庁から、平成28年度中における犯罪被害給付制度の運用状況などについて報告がございました。以上です。

問 長官にお尋ねします。2年前の8月に六代目山口組から分裂した神戸山口組、そこからさらに一部幹部が離脱し、新組織を立ち上げたというような動きがあります。六代目山口組が分裂した際も、発砲事件や傷害事件が多発しました。今回も同様の事件が起きている様子です。これまでの事件の発生状況、現状認識と今後の対策について長官にお願いします。

答 (長官)指定暴力団六代目山口組と神戸山口組が対立抗争の状態にあると判断しました昨年3月7日以降、昨日までに発生した対立抗争の可能性のある事件47件のうち、30件で被疑者を検挙しているほか、両団体に対する集中取締り等により、その弱体化・壊滅を図っているところであります。
 このような中、神戸山口組において、傘下組織の一部が別団体の結成を表明するなどの、内部対立の状況にあることは警察としても承知しております。
 国民の安全安心を図る観点から、警察においては、引き続き、警戒及び取締りの徹底を図るとともに、こうした動向に関する情報の収集に努め、情勢に応じ必要な措置を執ることとしているところであります。

問 長官にお尋ねします。愛媛県の今治市で、高齢者の方が相次いで殺害される事件が起きたところです。県警が参考人として聴取した女性が自殺、亡くなるという事態になったところです。警察の対応をめぐっては、色々と議論のあるところだと思いますけれども、この事件についての受け止め、警察の対応についてお願いします。

答 (長官)お尋ねの件につきましては、本年4月下旬と5月上旬に愛媛県今治市内において、在宅中の高齢者が刃物で刺されて死傷するという、大変痛ましく、極めて残忍で凶悪な事件が発生し、愛媛県警察において捜査本部を設置して捜査しているところであります。
 先般、任意で事情聴取した女性が亡くなったのは大変残念でありますが、まずは、愛媛県警察において事案の解明に向けて捜査を尽くすことが重要と認識しております。

問 長官にお尋ねします。広島県の広島中央署で、詐欺事件で押収した8,500万円が金庫から盗まれている事件が発生しました。警察署内における事件であり、内部犯行の可能性も指摘されています。この事件についての受け止めと、今後の取組について教えてください。

答 (長官)お尋ねの件につきましては、広島県警察において、詐欺事件の捜査の過程で発見、押収した現金を証拠品として警察施設内の金庫に保管していたところ、本年5月8日、現金8,572万円が窃取されていたことを認知した事案と承知しております。
 警察施設内において、このような盗難事件が発生したことは誠に遺憾であります。今後、広島県警察において捜査を尽くし、事案の全容解明に努めてまいりたいと考えております。