国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成29年9月1日(金)11:05~11:11

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。小此木国家公安委員会委員長が欠席のため、私が会見を代理いたします。警察庁から、道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案に対する意見の募集などについて説明がありまして、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がございました。以上です。

問 長官にお尋ねします。今日、9月1日ということで防災訓練が行われましたが、防災訓練を行う意義と、今後、災害対策をどう進めていくのか、これについて所見をお願いします。

答 (長官)本日、国家公安委員会・警察庁及び都道府県警察は、平成29年度総合防災訓練大綱に基づきまして、各種の防災訓練を実施しているところであります。
 全国警察では、東日本大震災等の大規模災害への対応において得られた反省及び教訓を踏まえつつ、首都直下地震及び南海トラフ地震を始めとする各種災害に備え、平素から関係機関・団体と連携し、災害対処能力の更なる向上を図っているところであり、防災訓練等において組織の総合力を発揮した実践的な訓練を行うことで、災害発生時の応急対策等に関する検証や確認が可能となるものと理解しております。
 今後とも、広域緊急援助隊など警察派遣部隊の装備資機材の整備充実、各種訓練の実施による災害対処能力の更なる向上、関係機関との連携強化等を通じまして、大規模災害に適切に対応できる態勢の確立に努めてまいりたいと考えております。

問 長官にお尋ねします。来年度予算の概算要求がまとまりました。今回の概算要求について、長官の御所見をお願いします。

答 (長官)平成30年度警察庁予算概算要求につきましては、総額3,324億円でありまして、国際テロ情勢等を踏まえたテロ対策、サイバー空間の脅威への対処など、喫緊の治安対策に必要な経費を計上しております。
 また、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における警察活動の準備に要する経費については、警備等を実施する関係都道府県警察等との調整を可能な限り踏まえた要求内容とするために、概算要求時においては金額を示さない事項要求としているところであります。
 警察庁としましては、国民生活の安全・安心を確保し、良好な治安を維持するため、テロ対策など各般の治安対策に必要な予算を確保すべく、財政当局の理解を得られるよう努めてまいりたいと考えております。

問 長官にお尋ねします。他人のさい帯血を使った医療をめぐって、医師とか業者が逮捕されたと思うのですが、愛媛なり高知でしょうか、合同捜査本部が捜査中のようですが、非常に患者さんも多いようですし、全容解明が待たれるところですけれども、この事件についてのお考えをお願いします。

答 (長官)お尋ねの件につきましては、本年8月27日、愛媛、高知、茨城及び京都の各府県警察による合同捜査本部が、他人のさい帯血を使用した再生医療を無届で行っていた再生医療等安全性確保法違反で、被疑者6名を検挙したものであります。
 本事案は、国民の健康を脅かす悪質な事犯でありまして、引き続き合同捜査本部において所要の捜査を進め、全容の解明に努めてまいる所存であります。
 再生医療につきましては、再生医療等の迅速かつ安全な提供等を図るため、平成25年、再生医療等安全性確保法が立法されたものと承知しておりますが、警察におきましては、法の趣旨を踏まえ、厚生労働省とも連携しながら、今後とも、同種事案については厳正に対処してまいる所存であります。