国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成29年11月9日(木)11:44~11:48

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、 道路交通法施行令の一部を改正する政令案に対する意見の募集などについて説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がございました。以上です。

問 大臣にお尋ねします。今年の交通事故死亡者が3,000人を超えたと先日、発表がありました。昭和45年以降、日付別の残る統計では最も遅いペースだということなのですけれども、一方で、政府は平成32年までに2,500人以下にするという目標を掲げておりますが、この数字についての受け止めと、今後、年末に向けて交通死亡事故が増える傾向にあるという過去のデータもありますけれども、年末に向けた取組について教えてください。

答 (大臣)本年の交通事故死者数が11月5日現在で3,000人台ということであります。言われましたように、ペースとすれば遅いペースという言い方が適当かどうか分かりませんけれども、国民の皆さん、交通ボランティアの方々を始め、関係機関・団体等による交通安全への努力がここにはあったと思います。
 言われたような、昭和45年の統計を見ますと、3月15日に3,040人という数になっていまして、年間では16,765人ということからすれば、かなり少なくなった。いろんな方々の交通に対する意識が高まって、数としては減ったということでありますが、一人一人の命ということでありますから、更に減らしていかなければならない。今、言われたような目標もしっかり達成できるような努力をしなければいけないと思っています。尊い命が交通事故で失われていることに変わりはない状況であり、これから年末にかけて、薄暮時間帯・夜間における事故や飲酒運転に起因する事故の増加が予想されます。
 このため、ゆずりあいの気持ちや余裕を持った運転、早めのライト点灯や反射材の着用、飲酒運転の根絶、子供や高齢者の安全な通行等について、警察が関係機関等と連携してしっかり対策を推進するよう指導してまいりたいと思っております。

問 長官にお尋ねします。座間のアパートで9人の御遺体が見つかった事件の関係ですけれども、逮捕された男は被害女性らとSNSを介して接触していた状況が出てきているところです。SNSに絡む犯罪が、若い世代の方を中心に被害が深刻な状況にあるわけですけれども、本件も含めまして、SNSを介した犯罪への御認識、それから対応についてお願いします。

答 (長官)お尋ねの事件につきましては、警視庁におきまして、10月31日、被疑者の男を死体遺棄罪で通常逮捕したところでありまして、まずは、発見された遺体の身元確認や、被害者等によるSNS利用状況、犯行の動機・背景等を含め、事件の全容解明に向けた捜査を進めていくことが、まず重要だと認識しております。
 一方、SNSを含むインターネットを利用した自殺問題につきましては、警察として、人命保護の観点から緊急に対処する必要があるインターネット上の自殺予告事案を認知した場合、発信者を特定して、人命救助等の措置を講じております。
 いずれにしましても、SNSの利用をめぐる問題につきましては、警察を含め関係機関・団体等が緊密に連携し、社会全体で対応していくものと認識しております。