国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成29年12月7日(木)11:31~11:36

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、 人事案件について説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から、ゾーン30の推進状況などについて報告がございました。以上です。

問 大臣にお尋ねします。このたび、ゾーン30の推進状況が公表されました。本件に関する受け止めと、今後の警察の取組について御所見をお願いします。

答 (大臣)ゾーン30は、生活道路における交通事故抑止を目的に、平成23年から整備を開始したものでありますが、今回の分析により、2割以上の交通事故抑止効果や、自動車の速度抑制効果が確認できました。交通事故抑止対策は、高速道路や幹線道路、高齢者や児童など、様々な道路や通行者ごとに対策を総合的に行っておりますが、生活道路における交通の安全確保にとってゾーン30は改めて有効であると認識したところであります。
 今回の分析結果を踏まえ、引き続き、高齢者や子供の通行が多い区域等への整備を推進する一方で、交通事故が増加するなど十分な効果が見られない整備箇所もありますので、事故状況を分析し、道路管理者や地域住民の皆様と協力しながら、適切な対策を行うよう警察を指導してまいります。

問 長官にお尋ねします。先週、ベトナムで、日本とベトナムの治安当局次官級協議が開かれたところです。栗生次長が出席されたと聞いていますけれども、国際テロ対策、組織犯罪対策がテーマだったということですが、今回の協議についての成果と、今後の取組についてお願いします。

答 (長官)御案内のように、11月30日にベトナム社会主義共和国ハノイ市におきまして、日越両国の治安当局の次官級を団長として、第5回目の協議が開催されたところであります。
 今回の協議におきましては、国際テロ対策及び組織犯罪対策について、先日イタリアで開催されましたG7内務大臣会議の成果をベトナム側に伝達したほか、両国の情勢等について議論いたしました。今後も活発に意見交換等を行い、協力を推進することで一致したところでありまして、このことは大変有意義であると認識しております。
 ベトナムとの人的交流が拡大し、ベトナム人による犯罪の増加が見られ、また、東アジアにおいても国際テロの脅威が高まる中で、両国の治安当局がハイレベルで直接協議を行うことは大変重要なことだと認識しております。今後とも、ベトナム治安当局と緊密に連携し、治安上の課題に対処してまいりたいと考えております。

問 大臣にお尋ねします。ツイッターやLINEといったサイト事業者が加盟している、青少年ネット利用環境整備協議会が、昨日、座間市で男女9人が遺体で見つかった事件を受けて緊急提言を発表しましたが、その提言についての受け止めをお願いします。

答 (大臣)青少年ネット利用環境整備協議会からの緊急提言は、過日発生した神奈川県座間市における事件について、こういった事実を重く受け止めておりますという提言が発表されました。
 この提言については、各事業者の利用規約における自殺の誘因等の明確な禁止、自殺の誘因と認められる投稿に対する各事業者の積極的な対処等も盛り込まれているものと承知しております。この提言の取りまとめの過程においては、その検討に資するために警察庁から事件に関する情報提供を行ったものと承知しております。
 SNSの利用をめぐる問題については、関係機関・団体等が緊密に連携し、社会全体で対応することが重要と認識しており、緊急提言を踏まえた取組を実効あるものとするため、引き続き、協議会の活動に協力していくよう、警察を指導してまいる所存であります。