国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成30年2月8日(木)11:28~11:33

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、 平成29年における人身取引事犯の検挙状況などについて報告がございました。以上です。

問 大臣にお尋ねします。平成29年における人身取引事犯の検挙状況がまとまりましたけれども、これについての警察の取組について教えてください。

答 (大臣)人身取引事犯は、被害者の心身に著しい苦痛をもたらす重大な人権侵害であると思います。
 人身取引対策については、引き続き関係機関・団体との連携を図りながら、人身取引事犯の的確な把握、取締りの強化、被害者の保護や支援に努めるよう警察を指導してまいりたいと思います。

問 長官にお伺いします。去年1年間の、特殊詐欺に関するまとめが発表されました。これに関する長官の受け止めと、今後の警察の取組についてお聞かせください。

答 (長官)特殊詐欺は増加を続けていまして、深刻な情勢にあります。金融機関や郵便事業者、宅配事業者などの皆さんの協力が進んでいます。そして、犯行の直前で阻止するという例も増えているわけです。取締りも少しずつ増えてはいます。しかし、減らすというところまでには至っていません。
 警察としましては、まず何よりも取締りを引き続き進めていくということなのですが、刻々と変わっていく犯行手口や被害の実態をよく分析して、そして新たな対策をやはり開発していくと、こういうことを進めながら、事業者の皆様、そして国民の皆様の理解を得て、総合的な対策を進めていきたいと思っています。
 (大臣)これについて、私からも、特殊詐欺についてはいろいろ自分の身内も含めまして、地元の方たちが被害に遭ったケースもいろいろ聞いております。非常に気持ちの悪い思いをされた方の話も聞きました。
 聞くところ、いろいろ調べてみますと泥棒、窃盗なんていうのは昔の主流、主流というのはおかしいかもしれないけれども、比較論で被害額とすれば、特殊詐欺が断然増えているという話も聞いていまして、詐欺が多いという話を親子とか身内の中で聞くと、やはり日頃から親子、あるいは家族がどれだけコミュニケーションを取っているのかなということも感じます。
 笑い話ではありませんけれども、長官に聞きますと1か月も2か月も取っていないと言うのですね。
 (長官)親に連絡ですね。
 (大臣)親に連絡、そうです。私は自慢じゃないですけれども、2週間に1回が良いかどうか分かりませんが、それぐらいのレベルで取っています。就任時のインタビューの時に、私の母親もそんなことがあったという話をしました。犯人から電話がかかってきて、「お前、八郎じゃないね。」と、おふくろはすぐ分かったと言うのだけれども、2週間に1回が短いのか長いのか分かりませんが、まめに皆さんには連絡を取っていただきたいなということを、私は地元にも言っているし、この立場でどういう表現が良いのか分かりませんけれども、そんな当たり前のことが大切かなと思います。
 いろんな方策の中で、留守番電話を設定して、例えば電話には出ないで留守録に録音されているメッセージを聞いてから対処するとかですね、いろんなやり方があろうかと思いますが、第一はやはり親子間のコミュニケーション、こんなことが大事だと私は思います。そんなことを長官にも話したところです。