国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成30年4月12日(木)11:23~11:29

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。小此木国家公安委員会委員長が御欠席ですので、私が会見を代理いたします。本日は警察庁から、平成29年における組織犯罪の情勢などについて報告がございました。以上です。

問 長官にお尋ねします。このたび、第二種運転免許制度の在り方について検討する有識者会議が開催されることになりましたが、本会議に対して何を期待されるか、また、関連した今後の警察の取組についてお考えをお聞かせください。

答 (長官)お尋ねの有識者会議は、少子高齢化でありますとか、人口減少などを背景に深刻化します運転者不足とか、移動手段の確保に政府として対応が求められるという状況の中で、警察として、交通の安全と円滑を確保しながら、関係省庁とともに何ができるかということを検討していくものであります。
 有識者の皆様や関係省庁の方々によって、幅広い視点から活発で有益な議論、これを期待しているところでございます。事務方としても支えてまいりたいと思っております。

問 長官にお尋ねします。今、委員からもありましたけれども、組織犯罪の昨年の情勢がまとまったところです。暴力団、それから薬物、来日外国人犯罪の状況、今回の現状への御認識、それから警察施策をどのように対応を取っていくか、お考えをお聞かせください。

答 (長官)まず暴力団につきましては、構成員、検挙人員いずれも減少傾向にありますが、山口組の分裂した3団体で、なお緊張・対立関係にあるということについて、警戒を引き続き要すると考えております。
 また、覚醒剤等の薬物事犯につきましては、刑法犯でありますとか特別法犯の総検挙人員が減少する傾向にありますけれども、そういった中で、この薬物事犯の乱用等の検挙人員がここ数年、減少しないで依然として1万数千人規模の検挙人員で推移しているという状況に注目をしているところであります。
 また、来日外国人犯罪につきましては、十数年前をピークに減少傾向が続いてきましたけれども、近年、外国人入国者数が大幅に増加するという中で、検挙人員の方は、ほぼ横ばい状態となっているという状況です。
 このように、組織犯罪情勢は、なお予断を許さないものと認識しております。引き続き、国内外の関係機関と情報交換などの連携を強化いたしまして、犯罪組織の弱体化・壊滅に向けて取組を進めてまいりたいと存じます。

問 長官にお伺いします。滋賀県で警察官が拳銃で撃たれて死亡し、19歳の巡査が殺人容疑で逮捕されました。本件の事実関係と長官の受け止め、今後の対応についてお伺いします。また併せて、現職の警察官が同僚の警察官を拳銃で殺害するケースは過去にあったでしょうか。

答 (長官)お尋ねの事件につきましては、先刻、滋賀県警が事件の概要などを発表していますので、そこに委ねたいと思いますが、法を執行する警察官が、職務上貸与された拳銃を使って同僚警察官を殺害するという事件は過去にありませんし、極めて遺憾に存じます。
 滋賀県警が捜査を尽くして、その結果を踏まえて本件に厳正に対処するとともに、規律高い組織の構築に努めてまいりたいと考えています。

問 関連で続けて質問させていただきます。被疑者の巡査が、罵倒されたので拳銃で撃った旨、話していることが取材で分かりました。被疑者、被害者について、事前にトラブルや相談など、県警本部や警察署で事前に把握していたことはあるでしょうか。また、被疑者について、採用時、また警察学校の教養の課程等で問題を事前に把握していたことはあるでしょうか。

答 (長官)昨日の事件であります。私どもとしましては、滋賀県警の捜査を待ちたいと考えております。