国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成30年6月14日(木)11:21~11:25

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、平成29年における行方不明者の状況などについて報告がございました。以上です。

問 大臣にお伺いします。昨年中の行方不明者の届出状況がまとまりました。その中で、認知症の疑いによる行方不明者が1万5千人を超え、増加傾向が続いています。この件に関する大臣の受け止めと、警察の取組について御所見をお願いします。

答 (大臣)高齢化社会の進展に伴い、認知症高齢者に係る行方不明者の増加が今後も見込まれると思います。
 警察では、認知症の方への理解を深めながら、認知症に係る行方不明者の発見・保護活動に努めているところであります。
 今後とも、行方不明の認知症高齢者を始め、行方不明者の発見・保護活動が、御家族の協力の下、自治体、関係機関等とも連携しながら適切に行われるよう、警察を指導してまいります。
 他方で、特に、認知症高齢者に係る行方不明者に対しては、地域社会全体の取組も重要であると考えています。
 既に、自治体や事業者等から成るSOSネットワーク等が取組を進めておられると承知しておりますけれども、併せて、周りに住む地域の方々が、日頃から気にかけて、見守っていただくことも大切だと思っております。
 昨今、地域社会の絆や連帯が希薄化していると言われますが、このような高齢の方々の見守りにおいても、また、犯罪防止の面においても、これらが大きな役割を果たしてきたと思っています。
 地域の絆や連帯の再生に向けて、今後も訴えていきたいと考えております。

問 長官にお尋ねします。新幹線の車内で男が刃物で乗客を襲うという事件が起きましたが、3人の方が亡くなったり、けがをされたところです。この事件についての捜査、それから新幹線の安全対策に関するお考えも含めてお願いします。

答 (長官)極めて凶悪な事件であります。犯人の制止に努められて、尊い命を失われた被害者の方の御冥福と御遺族にお悔やみを申し上げるとともに、けがをされた方々にもお見舞いを申し上げます。
 神奈川県警察は、事件の全容解明に向けて捜査をしております。
 この事件の発生を受けて、鉄道事業者において、警戒等の安全対策に努められつつあると承知していますが、政府においても内閣官房を中心に、関係省庁で安全対策について検討が進められております。私どももこれに参画し、必要な対策に取り組んでまいりたいと思います。