国家公安委員会委員長記者会見要旨(警察関連部分のみ)

1 日時 平成30年10月5日(金)11:20~11:29

2 場所 中央合同庁舎8号館5階共用会議室B

3 概要

問 弊社の取材で、新潟県警など全国各地の警察で、犯罪捜査の写真記録用に用いているSDカードに、編集・加工、使用方法によっては改ざんの余地がある東芝メモリ社製のSDカード「ライトワンスメモリーカード」を使用していることが分かりました。この案件に関して、取材では、警察庁は「ライトワンスメモリーカード」に関しては書き換えの余地があるということは認めておりますが、管理は厳重に行われているとのことであります。ただ一方で、裁判員裁判をはじめ公判の証拠画像の信頼性が揺らぐ可能性もあります。その状況に関して、国家公安委員長として山本大臣の受け止めと見解、また今後この案件に関して、都道府県に通知など何らかの対応・対策をとるお考えはおありでしょうか。

答 先般、新聞報道等でそのような記事が出たことを承知いたしております。御指摘の製品については、媒体に記録された原画像ファイル自体が編集、加工及び消去されるものではなく、警察庁の示す基準に適合するものというふうに承知いたしております。

問 安倍首相が記者会見で、新内閣を「全員野球内閣」と命名しましたけれども、山本大臣御自身は、ポジションに例えるとどこになるかというのと、また安倍政権でどのような任務を果たしていくべきかをどのように考えているかを教えていただければと思います。

答 「全員野球」ということは、まさにそのとおりだと思いますけれど、私のポジションは監督が決めるものでございますから、その点についてのコメントは差し控えたいと思います。総理の記者会見でもお話がありましたけれども、今このような災害状況の下で、日本列島は本当に大変な状況がずっと続いている、今も台風25号も来ようとしていますから、そういった意味では防災ということは極めて重要であるし、我々政府の役割としては、何としても国民の生命・財産を守るんだという大前提の下に、やれることは全てやっていこうということが大変重要であると思っています。総理もそのことを1丁目1番地というような形で御発言なさいましたので、それにしっかり応えるべく緊張感を持って対応していかなければならないと思っていますけれども、全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに思っております。

問 大臣の速度規制に関する考えをお伺いしたいと思っております。高速道路の最高速度の引上げの実験が12月と1月で1年を迎えて、国家公安委員会でも判断を迫られるのではないかと思います。
 速度規制については、古屋大臣が自説を展開されまして、引上げの考え方の見直しにつながったと思うんですけれども、大臣はどんなふうにお考えでしょうか。

答 その話は聞き及んでおります。警察で、交通死亡事故対策に取り組んでいるということと、その一方で、高速道路の最高速度の見直し、それから自動運転がこれから始まってまいりますけれども、その自動運転の実証実験の支援、これにも取り組んでいるところでございます。
 交通の安全と円滑という両者のバランスをとることが重要というふうに思っております。交通の安全を確保した上で、新しい技術の推進や道路空間の有効活用という視点にも留意しながら対策を講じていくように、警察を指導してまいりたいというふうに思っております。

問 自動運転をはじめとする技術革新で、死亡事故は減ってくると思います。そうすると交通警察の仕事も減ってくると思うんですけれども、これからの交通警察の在り方をどんなふうにお考えでしょうか。

答 減ってくるとかどうかは分からないんですね。それこそ自動運転、私も国土交通省にいる頃にいろいろと取り組んでまいりましたけれども、それは安全という裏付けがあっての自動運転というふうに思っておりますから。
 そういった意味では、今後どういうふうに展開するか分かりませんけれども、警察庁としては、平成25年12月の「交通事故抑止に資する取締り・速度規制等の在り方に関する提言」というのを踏まえて、高速道路における最高速度の見直し等の交通事故抑止に資する取締りと速度規制に取り組んでいるというふうに承知をいたしております。
 国民の理解が必要でございますから、その理解を得ながら、引き続き合理的な最高速度規制を実施するように警察庁を指導してまいりたいというふうに思っております。