国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和元年12月19日(木)11:32~11:38

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、高齢運転者交通事故防止対策に関する調査研究分科会等の中間報告等について報告がございました。私の方からは以上です。

問  大臣にお伺いします。高齢ドライバーの交通事故防止対策に関する有識者会議の中間報告がまとまりましたが、今後、高齢ドライバーの交通事故防止対策についてどのように取り組まれるのか、御所見をお願いします。

答 (大臣)これまで2年余りの間に、有識者の皆様に、高齢運転者対策を御検討いただいてまいりました。中間報告におきまして、運転技能検査やサポカー限定免許の導入等について、基本的な考え方が示されたわけであります。
 これを踏まえて、次期通常国会での法案提出をも視野に入れて、具体的な制度の在り方について、関係方面の御意見も伺いつつ、関係省庁と連携して検討を進めてまいりたいと、このように考えております。

問  長官にお聞きします。急増している、ネットバンキングにわたって不正送金の発生する事案ですけれども、かねてから注意を喚起していても、被害の歯止めがかかっていないという状況です。今後の対策等について、所見をお願いします。

答 (長官)お尋ねいただきました、インターネットバンキングを利用して他人の預金口座から不正に預金を引き出す犯罪につきましては、お話があったように、本年9月以降被害が急増したのを受けて、警察庁でも、そして金融機関でも注意喚起を実施してきているところです。しかし、被害がその後も増えている状況です。
 被害多発の背景には、金融機関を装って、ID・パスワード等の入力を求めるリンクを記載した電子メールやSMS、ショート・メッセージ・サービスが送りつけられる事例が多数発生している状況があります。
 このため、警察庁では、本日、一般社団法人全国銀行協会と共に、改めて国民の皆様に注意喚起を実施いたしましたほか、フィッシングをはじめとするサイバー犯罪の手口等について、全国銀行協会と情報共有を行う態勢を充実させたところです。
 引き続き、全国銀行協会、日本サイバー犯罪対策センター等の関係機関・団体と緊密に連携し、被害防止のための取組を進めてまいりたいと存じます。

問  長官にお尋ねします。今年の「治安の回顧と展望」が公表されたところです。今年は災害が多発しました。それから、天皇御即位関係の行事、それからG20大阪サミット等、いろいろ大きな警備があったところです。今年の警備を振り返り、来年はオリンピック・パラリンピックが控えてますけれども、来年に向けての対応を含めまして、お考えをお願いします。

答 (長官)今年の警備を振り返りますと、本年、警察では、天皇陛下の御即位に伴う式典等を始め、G20大阪サミット、その関係閣僚会合、ラグビーワールドカップ等、過去に例を見ない連続した大規模警備を滞りなく終えることができたものと考えています。改めて、警備は、円滑な会議や行事等の運営・進行と、それを支える交通量の抑制策等について、国民、事業者の方々の御理解と御協力をいただくからこそ、実施できるものだというふうに認識いたしました。国民、事業者の皆様、関係省庁、自治体に改めて感謝を申し上げたいと思います。
 また、こうした警備の中、台風第19号を始めとする大規模災害がございました。警備をやりながらもこういう災害対策に対応していくという体制をとることが、一定程度できたのではないかと思っております。
 来年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会についてのお話がございました。既に、必要な態勢については整えられていると認識しています。これに、本年の警備で得られた教訓・経験を踏まえて臨んでまいりたいと思いますが、その際にも、繰り返しになりますが、組織委員会や関係省庁、自治体等との連携を密にし、国民、事業者の皆様の御理解、御協力を得ながら、大会の安全かつ円滑な実施の確保に取り組んでまいりたいと存じます。