国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 令和2年4月2日(木)11:30~11:35

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況につきまして申し上げます。武田委員長が御欠席のため、私が会見を代理いたします。令和2年春の全国交通安全運動の実施等の案件がございました。以上でございます。

問 長官にお伺いします。来週から春の全国交通安全運動が始まりますけれども、新型コロナウイルスの感染が広がる中で、警察として全国交通安全運動をどうやって進めていくのか、長官のお考えをお聞かせください。

答 (長官)全国交通安全運動については、内閣府以下関係省庁、地方自治体、自動車関係・交通関係の団体が主催して、4月6日の月曜日から10日間開催される予定です。
 今年は3月末の交通事故死者数が去年よりも増えているという情勢を踏まえると、関係機関・団体との連携による交通事故の防止対策は、引き続き重要と考えています。
 しかし、新型コロナウイルスの感染症対策が必要であるため、昨年までのようなイベント等による広報啓発活動は中止あるいは縮小し、運動の重点を街頭活動に置いて、子供をはじめとする歩行者の方の安全確保その他の取組を効果的に推進してまいりたいと考えています。

問 長官にお尋ねします。昨年の組織犯罪情勢がまとまったところですけれども、特に大麻事犯についてお尋ねします。大麻事犯の検挙が過去最多を記録していますし、押収量も多い状況が続いております。特に若い層が目立っているところでありますけれども、大麻事犯についての受け止めと警察としての取組についてお願いします。

答 (長官)御指摘のとおり、大麻事犯の検挙人員については、近年、増加を続けております。昨年は4,321人で、一昨年に比べて743人の増加と、過去最多を更新したところです。
 また、押収量についても、乾燥大麻の押収量は350キログラムを超え、近年増加傾向にあります。
 御指摘の若年層については、検挙人員で見ると、平成26年には全体の検挙人員の41.9パーセントが10代、20代でしたが、昨年はこの割合が上がって、59.2パーセントを占めるに至っており、若年層の乱用の拡大が深刻化していると考えております。こうした傾向の背景には、大麻の有害性に関する誤った認識が広がっていることがあると見ています。
 こうしたことを踏まえ、若年層の乱用防止に重点を置いて、引き続き、大麻事犯の取締りに努めるとともに、関係機関と連携しながら効果的な広報啓発活動を推進してまいりたいと考えております。