国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和2年12月24日(木)11:01~11:05

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。指定射撃場の指定に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令案に対する意見の募集等の案件がございました。私からは以上です。何かございましたら。

問  大臣にお伺いします。12月16日からの大雪で関越自動車道で大規模な立ち往生が発生するなど大きな影響が出たかと思いますが、これらに対して警察の対応をどのようにされたかということと、今後、冬本番を迎え、また大雪の可能性がありますが、大雪事案に対して警察としてどのように対応されているか、という点をお伺いします。

答 (大臣)令和2年12月16日からの大雪に対しては、ヘリや、機動警察通信隊のモバイルカメラ等を活用した情報収集、これは、例えば、高速道路上で車両の滞留がありましたが、そういった状況の確認です。また、こういった情報を共有しつつ、道路管理者と連携をして、車両の誘導等の対策を講じたほか、運転者等への声掛けや、除雪後に車両内に取り残された方がいないかの確認作業等を行ったところであります。
 今後とも、大雪への対応に向けた関係機関・自治体との連携の強化を図るほか、雪害を想定した訓練の実施や装備資機材の活用等により、対処能力の向上を図り、大雪事案に適切に対応できるようにしてまいりたいと存じます。

問  長官にお尋ねします。世田谷一家殺害事件ですが、間もなく発生から20年が経つところです。この事件は未解決ですが、この20年間、捜査をめぐる環境や捜査手法は変化・進歩もあったところです。こうした点も踏まえて、この事件についてのお考えをお願いします。

答 (長官)お尋ねの事案は、平成12年12月30日深夜、東京都世田谷区上祖師谷の住宅で、居住されていた宮澤みきおさん御一家4名が殺害されたという大変痛ましい事件であります。
 御指摘のとおり、事件発生から間もなく20年となりますが、その間、警察では、科学技術の進展等に対応してDNA型鑑定の高度化等の捜査手法の向上に取り組むとともに、平成19年からは捜査特別報奨金制度も開始しております。また、平成22年には、刑事訴訟法の改正により殺人事件の時効が撤廃されました。さらには、防犯カメラの普及が進み、犯人の特定や犯罪の立証に寄与しているなど、捜査環境や捜査手法は、この間、変化・進歩しているところです。
 お尋ねの事件については、警視庁において捜査を継続しておりますが、未だ被疑者の特定・検挙に至っておらず、この間の御遺族の御無念は察するに余りあります。
 警視庁においては、今後とも、あらゆる手法を有効に活用しつつ、被疑者の検挙に向けた捜査を行っていくものと考えております。
 なお、警視庁成城警察署に置かれた捜査本部では、引き続き情報提供を求めています。断片的な情報であっても、捜査手法の向上等により、事件の解明に寄与するケースが考えられます。どんなささいなことでも構いませんので、情報をお寄せいただきますよう、改めてお願いいたします。