国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和3年4月1日(木)11:33~11:37

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件については、令和2年度「自動運転の実現に向けた調査研究報告書」等がございました。私からは以上です。

問  大臣にお願いします。第11次交通安全基本計画が決定されました。計画では、令和7年までに死者数を2,000人以下、重傷者数を2万2,000人以下にするとの目標が掲げられております。この目標の実現を含めて、計画を踏まえた今後の警察の取組について、お願いいたします。

答 (大臣)昭和46年に第1次交通安全基本計画が策定されてから50年の節目を迎え、交通事故情勢は大幅に改善したものの、いまだに毎日のように新たに交通事故の被害者となる方がおられます。
 交通事故の被害者を減らし、第11次交通安全基本計画で掲げられた年間死者数2,000人以下にするなどの目標を達成するためには、関係機関や団体、国民の皆様の協力を得ながら、政府一体となって各種交通安全施策に取り組んでいくことが必要と考えております。
 警察においては、本計画に基づき、関係機関・団体等と連携をしながら、歩行者の安全確保に向けた交通安全教育や運転者に対する指導取締り、自転車の遵法意識の向上に向けた交通安全教育・指導取締りの推進、ゾーン30等による生活道路の安全確保等に取り組み、世界一安全な道路交通の実現を目指してまいりたいと思います。

問  長官にお尋ねします。自動運転の関係ですが、調査検討委員会の報告書がまとまったところです。無人の移動サービス、レベル4の実現に向けての方向性が示されていますが、政府のロードマップでは、22年度を目途に、サービスの実現という目標になっております。そうした中での今回の報告書の受け止め、警察庁としての対応について、お願いします。

答 (長官)自動運転技術については、交通事故の削減や渋滞の緩和等に有効なものと考えており、警察としても、我が国の道路交通環境に応じた自動運転が早期に実用化されるよう、その進展を支援する観点から積極的に取組を進めております。
 お尋ねの報告書については、従来の「運転者」というものの存在を前提としない、いわゆるSAEレベル4の自動運転における交通ルールの在り方等について、有識者を交えた議論の内容等を取りまとめたものです。その議論の中心は、最も早期に実現が見込まれる、限定地域における遠隔監視のみの無人自動運転移動サービスです。
 今後、昨年12月の成長戦略会議で決定された「実行計画」等の目標を見据えて、本報告書の内容を踏まえた、より具体的な制度設計に向けて検討を行ってまいります。