国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和3年7月8日(木)11:21~11:26

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。案件につきましては、7月1日からの大雨に関する警察活動等がございました。以上でございます。

問  大臣にお願いいたします。熱海市で発生した土石流への警察の対応について、お願いいたします。

答 (大臣)まず、改めて、今回の災害によりお亡くなりになられた方々に心からお悔やみ申し上げます。また、被災された方々に対し、心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 熱海市での土石流を受けて、警察では、静岡県警察の部隊や他の都府県警察から派遣された広域緊急援助隊等の約440人体制で救出救助活動等に当たり、昨日までに22人を警察において救出いたしました。
 また、発災直後から、ドローンを活用して上空から被災状況の情報収集を実施しているほか、救助用と情報収集用の警察ヘリ計5機を運用しております。
 一昨日、私自身の目で被災現場の状況を確認し、総理にも御報告をさせていただきましたが、警察においても、引き続き、消防、自衛隊等の関係機関と連携し、二次災害の危険に留意しつつ、被災者の方々の救出救助活動等に全力を尽くしてまいります。
 また、中国地方では非常に激しい雨が降っております。そのほか、今後は西日本や東日本で大雨が予想されるなどの状況が続きますが、万が一、災害が発生した場合に備えて、警察としても、救助活動等を行うための万全の体制を構築することとしております。

問  長官にお尋ねします。今の関連で、熱海市の今回の災害についてです。警察庁災害対応指揮支援チーム、D-SUTは今年4月に発足したと思います。今回が初めての派遣かもしれませんが、このD-SUT発足の意義も含めて、今回の活動について、お願いします。

答 (長官)近年、豪雨等の自然災害が激甚化・頻発化しております。そうした中で、警察としては、災害発生直後より、全国から警察官・警察職員を動員して大規模な部隊を編成し、消防や自衛隊等の関係機関と連携しながら救出救助活動を行ってきたところです。
 こうした活動を行うためには、警察活動全般を効率的に遂行するための指揮機能が極めて重要だと考えております。
 そうした状況を踏まえて、本年4月に、警察庁災害対応指揮支援チーム、通称D-SUTを設置しました。これは、日本警察全体が蓄積してきたノウハウを発災時の対処に活かすという趣旨で設置したものです。D-SUTには、警察庁が指定した広域技能指導官をはじめとする、警察庁や都道府県警察の警察官約60人を指定しております。
 この度の熱海市での災害においては、熱海警察署の災害警備本部や現場直近の前線指揮所に、経験豊かなD-SUTを、これまでに延べ8名派遣しております。このチームは、現在、部隊活動を効率的に行うための静岡県警察への指揮支援に加えて、消防や自衛隊との情報共有や活動の調整に当たっているところです。
 引き続き、今回の被災現場での救出救助活動に全力を尽くすほか、今後ともD-SUTの効果的な運用を図るなどして、警察の災害対処能力の向上に努めてまいります。